【ポケカ】「グレイシア×シャワーズ(グレシャワ)」デッキ解説
こんにちは。
Ryoです。
今回は、最近好きで使っている「グレイシアGX」と「シャワーズGX」を組み合わせたデッキ、通称「グレシャワ」の解説をしていきたい。
凛々しい……。
先日地元に帰った際に、コンビニでたまたま「ウルトラシャイニー」が売ってたので、勢いで買ってみたところ……
なんと色違いのグレイシアGXが!!!
グレイシアGXは、特性によって相手のポケモンGX・EXの特性を消すことができるので、流行中のゾロアークGXの「とりひき」やペルシアンGXの「キャットウォーク」、ミュウツー&ミュウGXの「パーフェクション」、カプ・テテフGXの「ワンダータッチ」、デデンネGXの「デデチェンジ」等、ゲームの根幹を担う強力な特性に対して非常に有効なのだ。
また、グレイシアはゲームではこおりタイプだが、ポケモンカードにおいてはこおりタイプはみずタイプと同様に扱われるため、同じブイズでみずたいぷの「シャワーズGX」と組み合わせられる。
特性「うるおいのしずく」でバトル場のみずポケモンのHPを30回復し、ついているみずエネルギーの数だけ火力が上がる「ハイドロポンプ」を持ち、GXワザの全体回復でばらまきにも強い。
総じて継続戦闘能力に優れ、ターンを稼いでエネルギーをためて火力を出す、というのが想定されている使い方だろう。
この2枚を組み合わせることによって、特性による回復と特性封じでゲームをコントロールしながら、グレイシアGXの「フロストバレット」によってダメージが蓄積したポケモンを引きずり出して「ハイドロポンプ」で倒す、という動きが可能になる。
エネルギーの供給にはヌオーの「おしながす」を用いれば、グレイシアGXについていた3つのみずエネルギーをシャワーズGXに乗せて「ハイドロポンプ」の火力を上げられる。
せっかくグレイシアGXを持っているし、最近たまたまシャワーズGXのスターターを見つけて購入できたので、イラストも綺麗だし使ってみたいなあということでとりあえずデッキを組んでみた。
この構築に辿り着くまでにかなりの時間を費やした。(そのおかげで全然ブログ書けなかった)
でも、サイド落ちやデッキを動かすカードに関する考えが深まるいい経験になったので、それについては今後是非発信していきたい。
では、1枚1枚解説していこう。
●ポケモン
【グレイシアGX】×2
メインアタッカー。
前述の通り、相手の特性を止めて場を支配する。
ワザも強力で、前に90後ろに30を数ターン当て続けることで、シャワーズGXの「ハイドロポンプ」きぜつ圏内に入れることができる。
GXワザも強く、自分でばらまいた30ダメージを有効活用して強引にサイドをとっていける。
場に1枚立てたいのでサイド落ち考慮で2枚。
【シャワーズGX】×3
サブアタッカー。
特性で毎ターンバトル場のみずポケモンを30回復できるので、前に出ているグレイシアGXを維持しやすくなり、有利な盤面を保てるようになる。
自身の火力も高く、グレイシアで削った相手のポケモンをしっかり削りきれるダメージを出していける。
GXワザによる戦線維持も強力で、相手によってGXワザを使い分けられるのも強み。
盤面に2枚立てたいので、サイド落ち考慮で3枚。
重要な進化元。
以前カイリューGXの記事でもちらっと書いたことに似ているが、グレイシアGXとシャワーズGXで進化元を共有できるので、前のグレイシアGX1枚とベンチのシャワーズGX2枚で合計3枚、サイド落ち考慮で4枚とすることができた。
【ヌオー(おしながす)】×2
縁の下の力持ち的な存在。
シャワーズGXの「ハイドロポンプ」の火力を瞬間的に上げたり、ダブル無色エネルギー無しでも2ターン目に「フロストバレット」を撃てるようにしたりと、けっこう重要なポジション。
3エネで「バンデットガード」のフーパを倒せたりできる点も強み。
盤面に1枚あればいいのでサイド落ち考慮で2枚採用。
【ウパー】×2
重要な進化元。
初ターンに出せるか出せないかで、次のターン「フロストバレット」を撃てるかどうかが決まるので、何がなんでもベンチに出したい。
ヌオーと同じ理由で2枚。
【マーシャドー(リセットホール)】×1
相手の特性を止めるデッキながら無人発電所の前では無力なので、なくなく採用。
このカードが入ってないと苦しいとはいえ、相手もタイミングも選ぶのでここは1枚。
【カプ・テテフGX】×1
実は最後まで採用を渋っていたカード。
折角耐久力が自慢なのにグズマからテテフワンパンで悲しいことになるのを嫌っていた。
しかし、グレイシアシャワーズというデッキを考察していく中で、負け筋を減らすことよりもデッキを動かすことの重要度が高くなってきたので採用に至った。
今となっては絶対に抜けない1枚。
【デデンネGX】×1
カプ・テテフGXが入ったので採用を考えた1枚。
デッキを動かすことを重要視した結果このカードも入った。
カプ・テテフGXと同様、グズマからワンパンされるリスクのあるカードだが、ここに攻撃が向くとシャワーズGXによる回復が1ターン分蓄積してバトルポケモンのHPがかなり楽になるので、一概にハイリスクとは言えないところもある。
●グッズ
【ハイパーボール】×4
ヌオーを絶対に持ってくるんだという強い意思の表れ。
カプ・テテフGXやデデンネGXの存在から一瞬プレシャスボールの採用も考えたが、何よりもヌオーが大切なのでこのカードが4枚入った。
アクアパッチを使うためにエネルギーをトラッシュに送るカードでもあるので、この枚数で正解。
【ネストボール】×3
手貼りからの「エナジーしんか」で盤面をつくっていくため、たねポケモンは出しても1ターンに1枚。
なので、スタートをイーブイあるいはウパーとしたときの、ウパー1枚とイーブイ2枚の計3枚のうち2枚と、サイド落ち用で3枚だけ採用。
【アクアパッチ】×4
エネルギー加速カード。
ヌオーと合わせて3エネのワザを2ターン目に使うために採用。
最序盤の動きが、イーブイにエネルギーを手貼りしながらエネルギーをトラッシュに送り、ヌオーを立ててこのカードでエネルギー加速して2ターン目にワザを撃つ、という流れになる。
よって、ゲーム開始2ターン目までに使う1回か2回のドローサポートでしっかり引いてこれるように最大枚数採用。
中盤以降も、何らかの方法でエネルギーをトラッシュしてこのカードで加速し、同ターン中に手貼りもして場のエネルギーを増やしていくという強い動きに関わってくるため、ここは4枚以外ありえないと思う。
【ムキムキダンベル】×4
回復して耐久するデッキなので、一撃を耐えるこれは必須カード。
グレイシアGXがレシリザの「フレアストライク」230ダメージを耐えられるようになったり、ヌオーが現在のタッグチームGXの平均火力である150ダメージで倒れなくなったりと、活躍の場は広い。
GXポケモンから3回以上ワザを受けるなら、こだわりメットの方が実質的なHP上昇量は多い。
しかしグレイシアシャワーズというデッキは、2回耐えて2撃で敵を落とすデッキなので、基本的に3回以上ワザを受ける必要がない。
むしろこの枠をこだわりメットに全振りすると、非GX主軸のデッキに対して非常に脆くなってしまう。(そしてレシリザの「フレアストライク」をグレイシアGXが耐えられなくなる)
なので、このカードが4枚入った。
無論、回復を挟んで3回4回とこちらの攻撃を耐えるデッキもあるが、ベンチの2匹目と交代してヌオーでエネルギーを流せばいいので、そこまで大きな問題ではない。
こだわりメットと合わせて2枚ずつ入れるのはダメなの?と思われるかもしれないが、役割が同じカードについてはバラけさせるより環境を読んでどちらかに寄せた方が強いので、今回は2枚ずつとはしなかった。
この枠は環境に合わせて入れ換えるところなので、正解が常に変動する難しい枠でもある。
【いれかえフロート】×2
次の一撃を耐えられないときに、回復しながらベンチの2匹目と入れ替わるためのカード。
この30回復で一撃を耐えるHPに戻せれば、返しの番のグズマも怖くなくなる。
戦線維持という面では非常に重要なカードで、手負いのアタッカーが1ターン生き延びることができれば、次の番にバトル場に戻して回復することで2ターン分の回復となるので、そこから更に2回攻撃を耐えることすら可能になる。
(そうなってくると相手がGXの場合にムキムキダンベルよりこだわりメットの方が強くなるが、毎試合そのパターンに持っていけるわけでもないのである…)
ゲーム中に1回は絶対、2回目も使えたら強いので、2枚採用。
【フィールドブロアー】×1
相手のこだわりハチマキを剥がして蓄積ダメージを減らすカードと考えれば、このカードの重要さが理解できると思う。
また、無人発電所を剥がす役割も担うので、なくてはならない1枚。
2枚あると事故の要因になるため、1枚だけ採用。
【レスキュータンカ】×1
デッキを動かすためにデデンネGXで仕方なく捨てたポケモンや、倒されたヌオーを回収するためのカード。
グレイシアとイーブイを山札に返してネストボールから手貼りエナジーしんかですぐに後続を立てるのにも使う。
ヌオーはよくグズマで狙われるので、ムキムキダンベルを持たせるとはいえこのカードが必要になる場面が多い。
2枚あると事故の要因になるため、1枚だけ採用。
●サポート
【リーリエ】×4
初ターンの展開がけっこう重要になるので、初ターンを強くするこのカードは4枚採用。
対戦中は手札をどんどん消費するため4枚5枚ドローがざらにある点も、このカードをフルで投入できた理由。
汎用サポートって強いなあって思う。
【シロナ】×3
エナジーしんかのために進化先を山札に返したり、今すぐ使わないカードが多いデッキであるためリシャッフルを入れる必要があったりと、汎用に見えて意外と役割がある。
初ターンはリーリエを使いたい点や、縦引きをしていきたい場面がある点、後述する他のサポートでもリシャッフルができる点も踏まえて3枚採用。
【グズマ】×3
勝ちを早めるカード。
グレイシアGXで削ったポケモンを引きずり出してシャワーズGXで倒す、という動きに関わってくる。
デッキを使ってみればわかるが、2枚だと少なく4枚だと多いので3枚採用。
おそらくほとんどのデッキが3枚採用で、相当このカードが大事なデッキかサポート以外で手札を増やす手段が豊富なデッキなら4枚目採用を考えるカードだと思う。
【ククイ博士】×1
シャワーズGXの神調整とも呼べるダメージの足りなさを補う。
3エネ弱点込みで届かないレシリザ、4エネで届かないカプ・テテフGX、5エネで届かないゾロアークGX等、有名なところでもけっこう多い。
いずれも1回使えればゲームが大きく動く点、最悪エネルギーを1枚足せば届く点を考慮して1枚採用。
ドローサポートとしては貧弱なので1枚で丁度良かった。
【フウとラン】×1
ドローサポートとしての性能も良いが、このデッキは"ベンチに戻る"という行為が生存と戦線維持に直結するため、枠圧縮の意味も込めて採用。
入れ替えカードは3枚あればまあまあ足りるので、いれかえフロートの枚数も考慮して1枚採用。
【エリカのおもてなし】×1
状況を選ぶカードだが、手札が4枚5枚でも4枚5枚引けるカードとして1枚採用。
状況を選ぶという性質や、手札をかなり消費しなければ連発が難しい点から、1枚だけにとどまった。
【ジャッジマン】×1
手札干渉。
この枠をリセットスタンプにしてもいいが、先攻グレイシアGXジャッジマンで止まるデッキがあったり、戦線維持によって終盤までサイドを取られにくいというデッキの性質から、一応自分のドローにもなるこのカードを採用した。
多用すると自分も動けなくなることがあるので、1枚だけ採用。
●スタジアム
【トキワの森】×2
毎ターン場にエネルギーを置いていきたい上に、展開速度がエネルギーを引けるかどうかにかかっているため、このカードを採用。
無人発電所対策で3枚入れていたが、明らかに多すぎたので2枚採用。
●エネルギー
【基本みずエネルギー】×9
トキワの森と合わせて11枚とすることで引きやすくし、サイドに2枚落ちてもシャワーズGXの天井火力が250(ククイ博士やフロストバレットで270に届く数値)を越えられるような絶対数にしたかった。
以上がそれぞれのカードの採用理由となる。
実はこのグレシャワ、かなり試行錯誤が繰り返されたデッキで、一番最初に仮組みしたときは、次のようなレシピだった。
「さいはい」のヤレユータンやねがいのバトン、マナフィやレッドの挑戦など、いろいろなカードが入っていた。
ヤレユータンは、ドローの弱さが顕著だったのでネストボールから連れてこれるドロー要因として採用。
しかし、ベンチを埋めると非常に動きにくくなることや、ヤレユータンでスタートした際に非常に鈍足になってしまうという点が目立ち、不採用となった。
ねがいのバトンは、グレイシアGXがレシリザの「フレアストライク」をこだわりメットを被っても耐えられないので、バトンを持たせてシャワーズに繋ぎ、4エネで弱点込みワンパンを狙おうという目的で採用。
当初は攻撃を何度も耐えるのがデッキコンセプトかなあと思っていたのでこだわりメットを一緒に採用していたが、その後のデッキ理解の深まりを経てムキムキダンベル4枚となった。
マナフィは、シャワーズGXを1ターンに1枚しか出せないため、ネストボールからすぐに回復要因としてベンチに並べるために採用。
だが、シャワーズGXとの回復量10の差が以外に大きく、ポケカ開発者の数値調整に感服しながらマナフィは抜いた。
レッドの挑戦は、2ターン目にエネルギーをトラッシュしながらアクアパッチを確定で持ってくるために採用。
ヤレユータンとのシナジーもあったため、かなり強いカードだと考えていた。
しかし、1ターンドローを止めてアクアパッチを持ってくるような余裕がなく、普通にドローした方がデッキを動かせることが多かったので、ヤレユータンと一緒に抜けた。
何らかの理由でヤレユータンが必要になったらまた入ってくるカードだと思う。
こんな風に、突き詰めていくにつれていろんなカードが抜けていったが、逆に言えば主にドロー周りの構築の自由度が高く、ポケカの面白さを改めて感じられた。
また、ヤレユータンやねがいのバトン等、デッキに1枚だけのカードが多かったとき、サイド落ちケアとしてグラジオを採用してシャワーズGXの枚数を1枚減らす構築も試みた。
その結果を言えば、シャワーズGXのような複数立てるほど強くなるカードは、サイド落ちケアとしてグラジオを入れるより、デッキの中の絶対数を増やした方が強い、ということになった。
そのため、1枚だけのカードをほとんど抜き、それぞれの枚数を厚めにしながらドローを多めに入れて、デッキを動かすことを重視した構築にした。
グレイシアGXとシャワーズGXを組み合わせた戦術自体がそもそも強かったので、変に1枚だけのカードを増やして小細工するよりはコンセプトの強さを全面に出していく方がデッキとして強くなった。
この辺は本当に大きな良い経験になった。
こんなところかな。
改めて構築を見てみると、一見テンプレのように見えていろいろな要素が集まってできているんだな、と気付く。
ネットに出回ってるいろいろなデッキのテンプレを研究してみるもの面白いかもしれないね。
今回はここまで。