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【ポケカ】ベンチ狙撃の意義② 《アーゴヨンGXとカイオーガ》

こんにちは。Ryoです。

今回は、前回書いた「ベンチ狙撃の意義」について、もうちょっと書いておくべきことがあるなあと思ったので、前回の記事の続きとしてお話していく。

前回の記事では、「非GX軸のデッキに対して、ベンチ狙撃を取り入れることでサイド2枚同時獲得が可能になる」といったことを書いた。

でも、あの書き方じゃ「GX軸のデッキに対してベンチ狙撃は意味がないの?」と思われるかもしれないので、そんなことはないよっていうのを今回は書いていく。



では行こう。




●「ベノムシュート」によるベンチ狙撃

まずはこのカードを見てほしい。

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最近よく見かけるようになった(気がする)「アーゴヨンGX」だ。

そのワザは、相手のポケモン1匹に170ダメージを与えるというもの。

「相手のポケモン」なので、バトルポケモンでもベンチポケモンでもいい、というのが最大の強みと言える。

カプ・テテフGXやデデンネGXといったよく使われるシステムポケモンGXを一撃で倒せるため、ダメージだけ見ても非常に強力なワザだ。

じゃあこのワザは何が強いのか、というのを詳しく言語化していこう。



ベンチのポケモンにダメージを与えるなら、便利なカードは他にもある。

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ご存知「グズマ」だ。

ベンチのポケモンをきぜつさせたいだけなら、わざわざアーゴヨンGXのベノムシュートを使わなくても、グズマで事足りるように見える。

しかし、グズマは「サポート」である。

ポケモンカードには、サポートは自分の番に1枚しか使うことができない、というルールがある。


もうお分かりだろうか。

ベノムシュートは、グズマを使わずともベンチポケモンを攻撃できるので、その番にグズマ以外のサポートを使うことができるのだ。

ドローサポートや「ギーマ」等の戦闘補助サポートを使いながら、実質グズマも使っていると言えば、その強さが伝わるだろう。

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もちろん、戦術的にグズマとベノムシュートを合わせる方法もある。

たとえば、相手のベンチにいる逃げエネの重いポケモンや、攻撃準備が整っていないポケモンをバトル場に引きずり出して時間を稼ぎつつ、こちらはベノムシュートでサイドを取り進めていく、というプラン。

バトル場に引きずり出されたポケモンが動けなかったターン数だけ時間を稼げる、非常に強力なプランだ。


このように、(ベノムシュート以外でも)ベンチポケモンに直接ダメージを与えるワザは、グズマを使わなくていい番を生み出せるため、強力なのだ。




●「前に○○ダメージ、ベンチに○○ダメージ」②

前回の記事では、グレイシアGXのワザを例に、「前のポケモンを倒しながらベンチポケモンにダメージを蓄積させることで、サイドレースを有利に進める」というベンチ狙撃の強みについて触れた。

でもあの書き方では、たとえダメージをばらまけるワザであっても、バトルポケモンをきぜつさせながらベンチに攻撃しなければ意味がないという風に捉えられてしまう。

今回は、決してそんなことはないということを、「カイオーガ」を例に伝えていきたい。

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このカイオーガは、相手のポケモン2匹に30ダメージをばらまける。

大会環境ではあまり見ないカードだが、実はこのカイオーガは、デッキによっては1ターンを作れる非常に強力なカードとなる。


たとえばこんな局面。

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相手の場にはゾロアークGXが2匹。

こちらの場にはこだわりハチマキのついたカメックス&ポッチャマGXが1匹。

カメックス&ポッチャマGXのワザのダメージは、150+30(ハチマキ)で180。

しかし、ゾロアークGXのHPは210あるので、倒しきるには2回攻撃を当てなければならない。


となると、ゾロアークGXを2匹倒しきるには、1匹につき2ターンかかるので合計4ターンかかることになる。

ここまではまあよくある状況。



ではここで、先程のカイオーガを挟んでみる。

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カイオーガのワザはポケモン2匹に30ダメージ与えられるので、カメックス&ポッチャマGXで攻撃を始める前に、2匹のゾロアークGXにダメージをばらまいておく。

これでまず1ターン消費。



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次の番、カメックス&ポッチャマGXでゾロアークGXを攻撃すると、もともと30ダメージ入っていたので、180ダメージできぜつさせることができた

その次の番も同様に、ゾロアークGXに対して180ダメージを与え、きぜつさせた。

ここまでで、ゾロアークGXを2匹きぜつさせるために、カイオーガの攻撃を含めて3ターンかかったことになる。


…………………。

お分かりいただけただろうか?

カイオーガのベンチ狙撃(ばらまき)を1回挟むことで、カメックス&ポッチャマGXで攻撃し続けるよりも1ターン早く、サイドを取り進めることに成功したのだ。

このように、エースポケモンが一撃で倒せないポケモンが2匹以上いる場合に、ベンチ狙撃を絡めることで一撃で倒せるラインまでHPを削り、勝ちまでのターンを早めることができる。

ポケモンカードの1ターンには、サイド1枚分の価値があり、勝つか負けるかの瀬戸際を行き来させる力がある。

その1ターンをベンチ狙撃によって生み出せるなら、使わない理由はないだろう。







ベンチ狙撃は一見するとワザのダメージが低く、フレアストライク230ダメージ!!!といったわかりやすい強さに比べると、その強さが理解しにくい。

しかし、使い手の腕次第では、大ダメージワザよりも深く勝敗に関わってくることになる強力なワザなのだ。

この記事を読んだあなたがこれからデッキを組む際、エースポケモンのダメージと仮想敵のHPを考慮して、有効なベンチ狙撃をデッキに採用できるようになることを願っている。





今回はここまで。