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【ポケカ】目指せ600ダメージ!《しまめぐりのあかし》に見る数値設定とサイドの考え方

こんにちは。Ryoです。

今回は、「しまめぐりのあかし」のテキストが面白かったので、これを題材にポケカの数値設定の仕組みとサイドの考え方について話していきたい。

けっこう難しい話になるので、ゆっくりゆったり理解しながら読み進めていただきたい。

では行こう。






●しまめぐりのあかし

まずは《しまめぐりのあかし》のテキストを確認しよう。

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つけたポケモンGX・EXのHPが100減少し、倒されたときに取られるサイドが1枚減る。

先日のCL東京ではエクストラ環境で大暴れし、禁止カードになるまでに至った。

エクストラ環境での活躍もさることながら、スタンダード環境においても、

「素のHPでもワンパンされるなら、つけ得」

といった感じで、新カードの中でもなかなか強い部類のカードなんじゃないかなあと思う。


ではこの《しまめぐりのあかし》が、なぜこのようなテキストになっているか、詳しく見ていこう。


●HP100の差

これらのカードを見比べてみてほしい。

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レシラム&リザードンGX

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カプ・テテフGX

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ジラーチ(ねがいぼし)


どれも非常によく使われているカードだが、実はこれらのカードは、上から順にHPが100ずつ小さくなっている。

そしてそれに付随するように、倒されたときに取られるサイドの枚数も1枚ずつ少なくなっている。


《しまめぐりのあかし》の妥当性はここにある。


そう、基本的にポケモンカードは、HPが100増減するごとに取られるサイドが1枚増減する数値設定がなされているのだ。


では続いて、この知識を実際の対戦に活かすための考え方について話していこう。


●サイド1枚分の価値

今のポケモンカードは、1ターンにサイド1枚分の価値がある。

攻撃できるのは番に1回だけなので、毎ターン攻撃しサイドを取り合ってゲームを進めていく。

非GXは一撃で、GXポケモンは二撃で、タッグチームは3回攻撃して倒していければ、一応サイドレースにはなる。


とここでまた《しまめぐりのあかし》のテキストを再確認。

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HP100につきサイド1枚……。

1ターンにサイド1枚分の価値がある……。


どういうことか、お分かりいただけただろうか?


つまり、『1ターンにつきHP100分の価値がある』、更には、『ゲーム開始時のサイド6枚には、HP600分の価値がある』ということになるのだ。

これは言い換えれば、

「600ダメージ与えることでサイドは6枚取りきれる」

ということにもなる。

仮に、150ダメージを出せるポケモンで、HP200のポケモンを2回攻撃して倒した場合。

総ダメージ量 150×2=300
過剰ダメージ量 300-200=100

なんとサイド1枚分の無駄が出ることになるのだ。

サイド1枚分の無駄が出ているということは、1ターン分の無駄が生じているということでもある。

倒したのがGXポケモンならサイドレース的には問題ないかもしれないが、そういう局面が多発するようであれば、《こだわりハチマキ》と《ククイ博士》の採用は一考の余地があるだろう。

1ターンでHP200のポケモンを倒せるようになれば、それだけで1ターン得できるのだから。


●エネルギー1枚分の価値

ダメージの話を掘り下げていくと、1エネルギー当たりのダメージ量もだいたい決められていることに気付く。

だいたい『1エネルギー当たり30~40ダメージ』が相場だ。

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エルフーンGXやシャワーズGXなんかがいい例だろう。



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ギラティナのシャドーインパクトが3エネルギーで130ダメージにデメリット付きなのは、1エネルギー当たり40ダメージだとしても120ダメージなのに、130も出るからデメリットつけようね、ってのが理由かと思われる。



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レシリザのフレアストライクは4エネルギーで230ダメージなので、1エネルギー当たり57.5ダメージも出している。

しかし、連続して撃てないデメリットがあるため、1エネルギー当たりのダメージは半分になり、だいたい30ダメージということになる。

レシリザが強い理由は、先程述べた『1ターンにつきHP100の価値がある』ことを踏まえると、2ターン分の攻撃を1ターンにまとめてしていて、1ターン分早くサイドを進められるからなのだ。

(だからレシリザのフレアストライクは2ターン続けて撃っちゃダメだよ?良いな?)


そんでもって、1エネルギー当たり30~40ダメージということは、15~20エネルギーあれば、サイドを6枚取りきるのに必要な600ダメージを出せるということになる。

スタートデッキに入っているエネルギーの枚数はだいたい16枚だが、600ダメージ出すためならその枚数であることも納得できる。

ちなみにこの計算は、毎ターンポケモンが倒されることを前提にしている。

もし3エネルギーで120ダメージを出すポケモンが2回攻撃できれば、3エネルギーで240ダメージも出していることになるため、600ダメージ出すために必要なエネルギーの総数は3枚も減る。



今のポケモンカードは、1ゲーム中に自分の番がだいたい7回前後くらい回ってくるが、その間に15~20エネルギーも必要となると、そうやって1エネルギー当たりのダメージ量を高めるか、ガンガンエネルギー加速をしていくかしかないのだ。


●まとめ

いかがだっただろうか?

《しまめぐりのあかし》をヒントにサイド1枚当たりの価値を数値化し、エネルギー1枚当たりの価値も踏まえて、勝つために必要なエネルギー量やその価値の高め方等について話してきた。

いつもいつでも上手くいくなんて保証はどこにもないが、こうやって理論的に構築やプレイを突き詰めて練習を重ね、自分の選んだポケモンを信じれば、少しずつ勝てるようになっていく。

それがポケモンカードの魅力だと思う。



今回はここまで。