【ポケカ】ドローサポートの使い分けについて
こんにちは。
Ryoです。
今回は、ポケカ関連。
サンムーンレギュレーションでは、ドローサポートが「ハウ」を基準に一長一短の性能でいくつも作られている。
代表的なのは「シロナ」や「リーリエ」だけど、その他にも数多くのドローサポートが存在するせいで、我々はデッキビルディングの段階で「どれを入れようか?」という大きな壁にぶち当たる。
それは、手札をトラッシュしたいデッキ、特定のカードを手札に抱え続けたいデッキ、ある特定のポケモン(タッグチームやウルトラビースト等)をメインに据えたデッキ等、デッキごとの戦術に合わせてそれぞれ相性の良いドローサポートを選ばなければならないからだ。
もちろん、思考停止で「シロナ」や「リーリエ」を採用しても大きな問題はないが、私の経験上、ドローサポートにも役割を持たせることで対戦がかなり楽になる。
自分の番に1枚だけしか使えないサポートだからこそ、そのサポートにドロー以外の仕事もしてもらうことで、デッキの回転が円滑になるのだ。
「なぜこのカードを入れるのか」ということを考えられるようになると、デッキにまとまりが出て、プレイングのしやすさにも繋がる。
というわけで、ドローサポートを1枚ずつ紹介し、「これはこういうデッキに入るよ」というのを書いていきたい。
では行こう!
まずは「シロナ」
恐らくサンムーンレギュレーションにおいて最も汎用性の高いドローサポート。
どんな手札であっても、必ず新しい6枚に引き換えることができる。
困ったらとりあえずシロナを入れよう。
たとえば、7枚ある手札が今すべて使えないカードであった場合、山札の上から数枚ドローするよりも手札全部を入れ換えた方が、その後に動けるようになる可能性は高い。
また、手札に来た山札の中に残っていてほしいカードを山札に戻す役目も任せられるため、イーブイの「エナジーしんか」を利用したデッキを組むときや、ハンデス(こちらの手札をトラッシュしてくること)デッキの対策を取りたいときなんかは、ドローサポートの候補に真っ先にあがるだろう。
逆に、ある特定のカードを手札に抱えたいデッキや、サーチを多用して理想の手札を作っていくデッキなんかでは、手札を全部リセットしてしまう都合上使いにくい場面が出てくる。
実際に、「ブルーの探索」や「デンジ」等のサーチカードを4枚ずつ入れて手札を作っていくデッキからは全部抜けてしまった経験がある。
一時期はポケモンカードそのものの希少さから価格が高騰していたが、今は再録を重ねたおかげかけっこう落ち着いている。
ポケモンカードを遊ぶ上で、持っていて絶対に損をしないカードなので、4枚揃えるのをおすすめする。
続いては「リーリエ」
これも「シロナ」同様、非常に汎用性の高いドローサポート。
他のドローサポートを持っていない場合にとりあえず「リーリエ」を入れるのは全然アリ。
シロナと合わせて3枚ずつ入れている構築をよく見かける。
「カプ・テテフGX」を入れているデッキなら、最初の番にのみ8枚になるまでドローできる効果を安定して使っていけるが、入れていないデッキであっても、枚数をしっかり入れることで充分機能する。
主な使い方としては、手札のカードを何枚か使ってから「リーリエ」を使い、増えた手札でまた動く、といった感じが理想的。
毎ターンしっかり手札を消費できるデッキなら、このカードの強さを最大限に発揮できるだろう。
逆に、手札をあまり消費しないデッキだったり、サポート以外の安定したドロー手段を搭載しているデッキでは、「6枚になるように引く」という制約の都合上活躍させにくい。
そういったデッキでは、スタートのカプ・テテフGXから持ってきて8枚引く用に2枚くらい入れるか、思い切って全部抜いちゃうかした方が良い。
続いては「ハウ」
決して汎用性が高いとは言えないが、いつでも必ず「3枚」引ける安定感は魅力的。
「リーリエ」で2枚しか引けない場面がよくあるなあと感じたら、このカードが採用候補にあがってくる。
先述の「シロナ」「リーリエ」と違い、手札の枚数に関わらず手札が2枚増えるので、特定のカードを抱えたいデッキや手札を作っていくデッキに特に採用されるだろう。
性能云々の話はここまでにして、このカードの最大の魅力について話そう。
このカードの最大の魅力は、「圧倒的に安価」であることだ(私が最後に見た値段は確か1枚50円だった)。
ポケモンカードは遊びたいけど、「シロナ」を4枚揃えるほどお金をかけられない人にとっての救世主であると言える。
ポケモンカードを始める際にまず手に取るであろうGXスタートデッキにも、「リーリエ」と共に2枚入っているので、"同じタイプのスタートデッキを2つ買って、リーリエとハウを4枚ずつ入れて、あとは適当に2枚くらいドローサポートを入れる"だけで、初心者がとりあえず遊ぶためのドローサポート環境は充分すぎるものに仕上がる。
また、「リーリエ」や「シロナ」は主に手札を使ってから使うことで真価を発揮するのに対し、このカードは"とりあえずドローしてから考える"という動きができるため、ポケモンカードに慣れないうちは本当に使いやすく頼りになるカードとなるだろう。
「投資のゲーム」であるカードゲームにおいて、初期投資を抑えて遊べるという点は、場合によっては性能以上に重要視される。
「他のカードに比べて弱いから」という理由でこのカードを馬鹿にしている人を見かけたら、心の中で(あ、この人はカードゲームをわかってないんだな)と思ってやろう。
続いては「ジャッジマン」
ドローサポートというのは半分が正解で、もう半分は相手への妨害を目的としたカード。
相手の手札に触れるという点で、デッキに2枚くらい入れられることが多い。
特に、先攻でまだ相手の手札が初期のままというところでこのカードを使えば、後攻の最初の番の展開が苦しくなることは想像に難くない。
しかしドローサポートという点では、手札が4枚にしかならないため、妨害目的で使ったのに自分が動けなくなるということが偶にある。
そのため、サポート以外にドローする手段を搭載しているデッキでは上手く活躍できるが、持っている手札だけで戦っていくようなデッキでは使いにくい
強力なカードではあるが、デッキとタイミングを非常に選ぶカードでもある。
このカードを採用候補にあげ、確固たる理由を持って採用しないに至るか、あるいは採用して「そのジャッジマンつえー!」って言われるタイミングで使えるようになれば、もう充分ポケモンカードを理解していると言えるだろう。
続いては「マーマネ」
使うと「マーマネ」と合わせて2枚捨て、計3枚減って4枚引くので枚数だけ見れば1枚増えることになる。
「ハウ」と比較すると、増える手札の枚数は劣るが、山札から引く枚数は優る、という性能。
ドローサポートの目的は「手札を増やすこと」なので一見劣っているように見えるが、冒頭で書いたようにこのカードにも役割を持たせることで、「ハウ」以上の仕事をする。
このカードは、自分の手札を能動的にトラッシュへ送れるカードであるため、トラッシュにカードを置いていきたいデッキでは、他のドローサポートを押し退けて採用されることがある。
トラッシュに特定のポケモン(やぶれたとびらギラティナ等)やエネルギーを送りたいデッキは意外と多いので、けっこう活躍の場は広い。
ただ、「ハウ」と違って使うためにそもそも手札を3枚食うので、手札ゼロ枚のときに山札の上から引くと使えないという欠点もある。
手札を確保する手段を持ち合わせていたり、コストとして捨てた2枚をリカバリーできる(はがねタイプのテンガン山等)カードと合わせると非常に強力なドローサポートとなる。
総合的に見ると汎用性が高いとは言えないピーキーなカードなので、2枚くらいスパイスとして添えるのが丁度良い。
続いては「ハンサム」
山札の下から3枚引くという珍しい引き方をするドローサポート。
安定して3枚引けるという点では「ハウ」と比較されるが、ポケモンカードには"選んだカードを山札の上ないし下に置く"という効果が存在するため、それらの組み合わせで差別化される。
しかし、このカードの最も大きな特徴として、「ハンサムホイッスル」の存在がある。
「ハンサム」を2枚サーチするという効果により、"一度に山札を5枚減らす"という挙動が可能になる。
そして次の番に使う「ハンサム」も確保できるため、他のドローサポートと比較して安定感という面で大きくリードする。
よく「ハンサムホイッスルがあるからハウはハンサムの下位互換」という言葉を耳にするが、「ハウ」の説明で述べたように「ハウ」には「ハウ」の強みがあるので、一概にそうとも言えない。
このカードを採用する際は、「ハンサムホイッスル」と合わせてデッキの枠を5枚6枚使ってなお仕事ができるかどうか吟味することが大切である。
続いては「コーチトレーナー」
バトルポケモンがタッグチームなら「ハウ」より1枚多く引けるため、タッグチームGXを主体とするデッキなら一考の余地があるだろう。
シンプルに強い効果なので、タッグチームGX主体のデッキに「シロナ」や「リーリエ」を入れたあと、このカードを2枚ほど差し込むといった使い方でも全然機能する。
「ハウ」ほどの入手のしやすさはないが、「シロナ」ほど高価なカードでもないので、そういった価格帯に需要がある層には重宝がられるだろう。
続いては「ハラ」
普通に使うと「ジャッジマン」だが、自分がGXワザを使ったあとなら「シロナ」より強くなる振れ幅の凄まじいカード。
その尖った性質上、初ターンにGXワザを使うようなデッキ(ルカリオ&メルメタルやズガドーンGX)でないと真価を発揮できないため、採用されるデッキは非常に限られる。
逆に言えば上手く使えたときの爆発力は凄まじいので、デッキのメインとなるポケモンの特徴をよく見極めて採用を考える必要がある。
噛み合うデッキでも先攻の最初の番には4枚しか引けない不安定さも加味して、2枚か3枚ほど採用するのが妥当か。
続いては「フウとラン」
「シロナ」より1枚少ない手札総入れ換えと、「ポケモンいれかえ」のどちらかを選択して使用するサポート。
1枚のカードで2つの役目を任せられるのが弱いわけないのだが、引けるカードが5枚と少なめであることと、本来グッズでできる挙動にサポート権を割くことから、かなり良調整なカード。
逃げエネが重いポケモン主体のデッキに1枚か2枚入れておくと、"使い分けられる"という特徴を存分に活かせるだろう。
続いては「かんこうきゃく」
手札を好きなだけトラッシュできるので、「マーマネ」より更に多くのカードをトラッシュに置ける。
しかし、「5枚になるように」という制約の都合上、手札が6枚ある場合なんかには2枚捨てて1枚引くといった残念な性能になってしまう。
このカードを使うなら、手札をすべてトラッシュすればいつでも必ず5枚引ける、という長所に注目すべきだろう。
後述する「ノボリとクダリ」も似たような性能で、あちらは引く前に山札の一番上を確認できるのだが、このカードは"必要なカードは残せる"という使い方も可能である。
たとえばだがこのカードと「ノボリとクダリ」を4枚ずつ入れて、「毎ターン必ず山札から5枚以上引いてデッキを削るorトラッシュをためる」といった用途が考えられる。
実践的ではないが、トラッシュを手札のように扱えるカードが出たら化けるだろう。
その場合、「トラッシュを手札のように扱えるカード」を手札に残しながら使っていけるこのカードと残せない「ノボリとクダリ」で差別化がはかれる。
このように、現状上手く使うのがなかなか難しいカードではあるのだが、一転して「イラストがかわいいから1枚だけ入れてる」といったケースをたまに見かける。
確かにカードゲームを楽しむといった意味合いでは、そういった採用理由も充分に採用理由足りうる。
そのような視点を持てているプレイヤーを見かけたら、素直に尊重して一緒にポケモンカードを楽しもう。
続いては「ノボリとクダリ」
このカードの存在によって、先程の「かんこうきゃく」の存在は危ういものになっている。
こちらもまた面白い効果をしていて、山札の一番上を確認して、それが欲しいカードならそのまま上から5枚、いらないカードなら下から5枚引ける。
手札を何枚か抱える上で、"今必要ないカード"というのは実質的にその枚数ぶん手札が少ないということであるため、今から引く1枚でも確認してから引けるという点には他のドローサポートにはない安心感がある。
とはいえ、1枚確認するより1枚多く引いた方が「ハイパーボール」等の手札コストもある関係上強くない?といった理由により、「シロナ」にお株を奪われているのが現状。
先程の「かんこうきゃく」と同様、手札をすべてトラッシュする点を有効活用してこそこのカードの真価が発揮できるというもの。
ぜひとも「かんこうきゃく」と合わせて4枚ずつ採用される日を見てみたいところではある。
続いては「エリカのおもてなし」
相手依存ではあるが、最大6枚引ける点は大きな魅力。
昨今のポケモンカードは、強力な特性を持ったポケモンをベンチに複数並べてゲームをしていくため、その期待値は高い。
先攻の最初の番ではほとんどドローできず、また相手の展開に強く依存するカードでもあり、一度使うとその制約のために2枚目が使いにくいので複数枚採用は難しいが、「カプ・テテフGX」と合わせて1枚入れておくと本当に割りとけっこうな枚数引ける。
「シロナ」「リーリエ」と同様けっこうおすすめな1枚。
最後は「TVレポーター」
パッと見では「ハウ」より弱いカードだが、「マーマネ」や「かんこうきゃく」と違って、トラッシュするカードをドローしてから考えられるため、"トラッシュにカードを置きたいけど本当に特定の1枚だけなんだよな…"っていうデッキでは充分に採用候補。
他のカードゲームでも「捨ててから引く」より「引いてから捨てる」方が使い勝手が非常に良いので、このカードも例外ではないだろう。
デッキを選ぶカードなので、採用はよく吟味して行いたい。
他にも少しドローサポートはあるのだが、ドローが目的ではないカードだったり、あまりにもピーキーで使いにくかったりするのでここでは割愛する。
ここまで様々なドローサポートについて説明してきたが、結局のところ自分のデッキがどういうデッキか理解していないと、ドローサポートを選ぶ段階へは進めない。
まずは「シロナ」や「リーリエ」、「ハウ」といった扱いやすいドローサポートを入れてデッキに慣れ、そこからドローサポートを吟味していくのが段取りとして適切だろうし、自分のデッキ構築力の成長にも繋がる。
デッキに合ったドローサポートを使いこなし、1回のサポートにドローともう1つの仕事を任せられるようになれば、もう立派なデッキビルダーであると言えるだろう。
何もここに書いてあることだけが正解じゃないので、それぞれのドローサポートに対する自分なりの解釈を持つことも忘れないで!
というわけで、今回はここまで。