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【ポケカ】ベンチ狙撃の意義② 《アーゴヨンGXとカイオーガ》

こんにちは。Ryoです。

今回は、前回書いた「ベンチ狙撃の意義」について、もうちょっと書いておくべきことがあるなあと思ったので、前回の記事の続きとしてお話していく。

前回の記事では、「非GX軸のデッキに対して、ベンチ狙撃を取り入れることでサイド2枚同時獲得が可能になる」といったことを書いた。

でも、あの書き方じゃ「GX軸のデッキに対してベンチ狙撃は意味がないの?」と思われるかもしれないので、そんなことはないよっていうのを今回は書いていく。



では行こう。




●「ベノムシュート」によるベンチ狙撃

まずはこのカードを見てほしい。

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最近よく見かけるようになった(気がする)「アーゴヨンGX」だ。

そのワザは、相手のポケモン1匹に170ダメージを与えるというもの。

「相手のポケモン」なので、バトルポケモンでもベンチポケモンでもいい、というのが最大の強みと言える。

カプ・テテフGXやデデンネGXといったよく使われるシステムポケモンGXを一撃で倒せるため、ダメージだけ見ても非常に強力なワザだ。

じゃあこのワザは何が強いのか、というのを詳しく言語化していこう。



ベンチのポケモンにダメージを与えるなら、便利なカードは他にもある。

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ご存知「グズマ」だ。

ベンチのポケモンをきぜつさせたいだけなら、わざわざアーゴヨンGXのベノムシュートを使わなくても、グズマで事足りるように見える。

しかし、グズマは「サポート」である。

ポケモンカードには、サポートは自分の番に1枚しか使うことができない、というルールがある。


もうお分かりだろうか。

ベノムシュートは、グズマを使わずともベンチポケモンを攻撃できるので、その番にグズマ以外のサポートを使うことができるのだ。

ドローサポートや「ギーマ」等の戦闘補助サポートを使いながら、実質グズマも使っていると言えば、その強さが伝わるだろう。

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もちろん、戦術的にグズマとベノムシュートを合わせる方法もある。

たとえば、相手のベンチにいる逃げエネの重いポケモンや、攻撃準備が整っていないポケモンをバトル場に引きずり出して時間を稼ぎつつ、こちらはベノムシュートでサイドを取り進めていく、というプラン。

バトル場に引きずり出されたポケモンが動けなかったターン数だけ時間を稼げる、非常に強力なプランだ。


このように、(ベノムシュート以外でも)ベンチポケモンに直接ダメージを与えるワザは、グズマを使わなくていい番を生み出せるため、強力なのだ。




●「前に○○ダメージ、ベンチに○○ダメージ」②

前回の記事では、グレイシアGXのワザを例に、「前のポケモンを倒しながらベンチポケモンにダメージを蓄積させることで、サイドレースを有利に進める」というベンチ狙撃の強みについて触れた。

でもあの書き方では、たとえダメージをばらまけるワザであっても、バトルポケモンをきぜつさせながらベンチに攻撃しなければ意味がないという風に捉えられてしまう。

今回は、決してそんなことはないということを、「カイオーガ」を例に伝えていきたい。

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このカイオーガは、相手のポケモン2匹に30ダメージをばらまける。

大会環境ではあまり見ないカードだが、実はこのカイオーガは、デッキによっては1ターンを作れる非常に強力なカードとなる。


たとえばこんな局面。

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相手の場にはゾロアークGXが2匹。

こちらの場にはこだわりハチマキのついたカメックス&ポッチャマGXが1匹。

カメックス&ポッチャマGXのワザのダメージは、150+30(ハチマキ)で180。

しかし、ゾロアークGXのHPは210あるので、倒しきるには2回攻撃を当てなければならない。


となると、ゾロアークGXを2匹倒しきるには、1匹につき2ターンかかるので合計4ターンかかることになる。

ここまではまあよくある状況。



ではここで、先程のカイオーガを挟んでみる。

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カイオーガのワザはポケモン2匹に30ダメージ与えられるので、カメックス&ポッチャマGXで攻撃を始める前に、2匹のゾロアークGXにダメージをばらまいておく。

これでまず1ターン消費。



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次の番、カメックス&ポッチャマGXでゾロアークGXを攻撃すると、もともと30ダメージ入っていたので、180ダメージできぜつさせることができた

その次の番も同様に、ゾロアークGXに対して180ダメージを与え、きぜつさせた。

ここまでで、ゾロアークGXを2匹きぜつさせるために、カイオーガの攻撃を含めて3ターンかかったことになる。


…………………。

お分かりいただけただろうか?

カイオーガのベンチ狙撃(ばらまき)を1回挟むことで、カメックス&ポッチャマGXで攻撃し続けるよりも1ターン早く、サイドを取り進めることに成功したのだ。

このように、エースポケモンが一撃で倒せないポケモンが2匹以上いる場合に、ベンチ狙撃を絡めることで一撃で倒せるラインまでHPを削り、勝ちまでのターンを早めることができる。

ポケモンカードの1ターンには、サイド1枚分の価値があり、勝つか負けるかの瀬戸際を行き来させる力がある。

その1ターンをベンチ狙撃によって生み出せるなら、使わない理由はないだろう。







ベンチ狙撃は一見するとワザのダメージが低く、フレアストライク230ダメージ!!!といったわかりやすい強さに比べると、その強さが理解しにくい。

しかし、使い手の腕次第では、大ダメージワザよりも深く勝敗に関わってくることになる強力なワザなのだ。

この記事を読んだあなたがこれからデッキを組む際、エースポケモンのダメージと仮想敵のHPを考慮して、有効なベンチ狙撃をデッキに採用できるようになることを願っている。





今回はここまで。

【ポケカ】ベンチ狙撃の意義

こんにちは。Ryoです。


今回は、ポケモンカードにおける「ベンチ狙撃」の有用さや、考え方について語っていこうと思う。

普段なんとなくベンチ狙撃をしている人や、これからベンチ狙撃に手を出そうかなって思っている人のために、その意味と強さを言語化して置いておきたい、みたいな動機。


本記事の大まかな流れとしては、
・まずはじめに「グズマ」を取り上げてベンチ狙撃の基本を話し、
・続いて「前に○○ダメージ、ベンチに○○ダメージ」するワザから、ベンチ狙撃の強みを見ていく。



では行こう。






●ベンチ狙撃の代名詞「グズマ

ポケモンカードゲームは基本的に、バトルポケモンと呼ばれる「前に出ているポケモン」にダメージを与えてゲームを進めていく。

前に出ているポケモン同士がダメージを与え合い、そのダメージによってサイドを取り合って勝敗を決める。


ところがどっこい、毎回そう上手くいくとも限らない。

具体的に言うと、

「相手はこちらのバトルポケモンを一撃で倒せるのに、こちらは相手のバトルポケモンを一撃で倒せない」

という局面のことだ。

相手にはサイドを取られたのに、こちらはサイドを取れない番が生まれることになるので、そりゃあサイドレースで追い越されて負けてしまうことになるよね。

そんな時に役立つのが、「ベンチ狙撃」。

相手のバトルポケモンを倒せないなら、ベンチにいるポケモンを倒してサイドを取っていこう、という考え。

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みんな大好きグズマさんは、それをサポート権1つで実現できるから、非常に強い。

サイドを3枚取られるタッグチームGXや、サイドを2枚取られるポケモンGXがあるからサイドレースは一概には語れないけど、基本的にはこんな感じ。



ここまでは基本。初心者の方々はとりあえずここまで理解できれば、ポケモンカードは十分に楽しめる。




●「前に○○、ベンチに○○」

ではここから本題。

グズマは、相手のベンチポケモンを前に引きずり出してダメージを与えるカード。

でもポケモンカードの中には、「バトルポケモンにダメージを与えながらベンチポケモンにもダメージを与える」というワザが存在する。

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前に70、ベンチに30

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前に110、ベンチに50

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前に90、ベンチに30

こういうワザをうまく使えるようになると、いろいろなタイプのデッキに勝ちやすくなる。

普段は感覚的にプレイしている方も多いと思うので、ここからは実際のボードを見ながら話を進めていくことにしよう。


まずはこの局面。

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グレイシアGX(前に90ダメージ、ベンチに30ダメージ)の攻撃準備が整い、グズマを使える番。

相手の場は、前にギラティナ、ベンチにカラマネロが3体、カプ・コケコ、カプ・テテフGX。

残りサイドは6-5で自分が負けている状況。

さあ、どう攻撃していく?

(ここからは分かりやすくするために余計な情報を省き、理想のお話をしていく)


まずはグズマでベンチのカラマネロを引きずり出し、こちらはグレイシアGXのフロストバレットでカラマネロをきぜつさせ、ベンチのカラマネロにも30ダメージを与える。

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残りサイド:5-5


続いての番。

グズマカラマネロを引きずり出し、フロストバレットでカラマネロをきぜつさせる。
そして前の番に30ダメージ与えたカラマネロに、追加で30ダメージ与える。

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残りサイド:4-5

返しの番、相手はレスキュータンカでマーイーカを再展開してカラマネロ補充の動きをした後、グレイシアGXに2回目の攻撃を当ててきぜつさせ、サイドを2枚獲得。

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残りサイド:4-3


続いての番。

グズママーイーカを引きずり出し、2匹目のグレイシアGXのフロストバレットでマーイーカがきぜつ、そしてベンチへの30ダメージをカラマネロに与えた。

すると、カラマネロがきぜつした。サイド2枚同時獲得。

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残りサイド:2-3


実はこの番、凄まじいことが起きている。

マーイーカカラマネロが同時にきぜつし、"非GXデッキ相手にサイドを2枚獲得した"のだ。

相手のシステムポケモンを2匹同時に処理することで相手の展開速度を落とさせ、一気にこちらに流れを持ってきているのがわかるだろう。

サイドを2枚獲得したが、これはカプ・テテフGXをきぜつさせて2枚獲得するのとはワケが違う。

場にいる数だけ特性を発揮するシステムポケモンを2匹同時にきぜつさせるというのは、それだけ相手の手数を減らせるということであり、苦しい番を強要するということにも繋がる。



このように、本来なら1枚ずつしかサイドを取り進められない非GX軸のデッキに対して、サイドを2枚同時に獲得しやすくなるのが「ベンチ狙撃」なのだ。



非GX軸のデッキと対戦する場合、このベンチ狙撃の有無でサイドレースの有利不利が大きく動く。

非GX代表とも言えるカラマネロ系統のデッキが強い理由は、のろいのおふだや「やぶれたとびら」、ズガドーンのデプスボム等でベンチ狙撃がしやすいところにある。

・自分はサイドを1枚ずつしか取られないのに、
・130や160といった高いダメージに加えて、
・優秀なベンチ狙撃まで備わっているため、
非GXだろうがGXだろうが比較的有利に立ち回れる、というわけだ。




ベンチ狙撃の強さ、ご理解いただけただろうか?



ここまで理解して実戦でも活かせるようになれば、あなたはもう中級者以上。


華麗にベンチを狙撃して、ただバトルポケモンを攻撃するだけではない、より奥の深いポケモンバトルを楽しんでみてほしい…!




今回はここまで。

【ポケカ】カメックス&ポッチャマ(カメッチャマ)GX供養式

こんにちは。

Ryoです。



今回は、「リミックスバウト」に収録された「カメックス&ポッチャマGX」のデッキを紹介していく。


7月5日の発売から約1ヶ月間デッキを練り続け、強い構築が組めたと感じているが、7月毎週出ていたジムバトルで惜しい運負けを繰り返し、これ以上このデッキをいじくるモチベーションが削がれたため、供養することにした。


まず初めに、カメックス&ポッチャマGX(以下カメッチャマ)の性能を確認しよう。

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エネルギー加速、回復、タッグチームの平均火力150を兼ね備え、HPは当たり前のように270。

GXワザもエネルギーを集めればほとんどのポケモンを一撃で落とせる火力を持ち、緊急時にはマヒにして時間を稼ぐ選択肢も取れる。

総合的に見て非常に強力な1枚だが、手札からエネルギーを付けるという都合上、回復したい場面ではエネルギーを複数枚引いていなければならない。

それを解決するために、ダッシュポーチやアブリボン(みつあつめ)、おじょうさまなどの手札にエネルギーを用意できるカードが注目され、シングル価格の高騰を見せた。

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特にダッシュポーチに関しては、2匹のカメッチャマにつけて毎ターン逃げることで、150ダメージを出しながら150回復を繰り返す戦法が取れるということでかなり注目度の高い1枚となった。




だが。







そんな公式に用意されたような相性の良いカードを用いた構築で満足し、このカードの強さを模索するのをやめてしまうのはもったいなくないか?と私は思う。


今回は、そういったいわゆるデザイナーズコンボとは別な角度からアプローチし、"カードの強さ"を"デッキの強さ"へと昇華させていこうと思う。




何はともあれ、まずは構築から。

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強いカードをふんだんに使用し、"カメッチャマだけが強いデッキ"になるのを避けた。

カプ・テテフGXに加えてアローラキュウコンGXも採用し、徹底的にデッキを動かすことを目指した構築となっている。

そのおかげか、非常に高い確率で2ターン目にカメッチャマの「スプラッシュメーカー」を使用することができ、デッキとして強くなった。

2ターン目に150ダメージを出せることの強さは、ゾロアークGXの「ライオットビート」を知っている方なら十分に理解していただけると思う。

レシリザの先攻カキに対抗するために後攻1ターン目にカメッチャマを動かす構築も見かけたりしたが、そもそも後攻前提なのが弱いし、構築を歪めてまで対策することか?と私は思う。



アブリボン(みつあつめ)⇒ラグラージ(パワードロー)

切り返しの手段として流行しているリセットスタンプに対して、ラグラージを場に置いておくことである程度被害を緩和し、勝ちを拾いやすくしている。

ラグラージ自身も攻撃に参加することができ、カメッチャマのGXワザ使用後に200台のダメージを出したいときや、ケルディオGXを突破したいときなんかに重宝する。

「みつあつめ」のアブリボンで確定サーチするまでもなく、ラグラージでドローしていればエネルギーは引いていける。

リセットスタンプへの耐性やHPの高さ、自身がアタッカーになれる点に加えて非GXポケモン故に倒されてもサイドレース的に有利といった長所だらけのカードなので、採用しない理由がないと私は考える。


ここまでで「だいたいこんな感じだよ」というのをお話したので、ここからはそれぞれのカードを細かく詳しく解説していく。




ポケモン


カメックス&ポッチャマGX】×3

メインアタッカー。

前述の通り、エネルギー加速しながら回復して殴るといった芸当が可能なので、カード単体として見ても非常に強力。

HP、火力、付随効果のどれも標準以上なので、激しい環境でもその強さを発揮してくれた。

ありがとう。

1ゲーム中に2枚使えれば良いので、サイド落ち考慮して3枚。


ラグラージ(パワードロー)】×2

サブアタッカー。

ドローエンジンでもあり、序盤から終盤まで幅広く活躍してくれるポケモンである。

最終局面では、エネルギーを集めてハチマキ込みワンパン火力を出していけるので、カメッチャマのGXワザと合わせてうまくサイドを詰めていきたい。

3エネハチマキでケルディオGXをワンパンできるので、ケルディオGX入りのデッキに対しては非常に有利に立ち回れる。

盤面に1枚あればいいので、サイド落ち考慮して2枚。


ヌマクロー】×1

ラグラージミズゴロウの間。

この枠をふしぎなアメにしてもいいが、アメをサーチするアローラキュウコンが1枚だけなので、ポケモンサーチで持ってこれるアメとして採用。

アローラロコンのみちしるべからアローラキュウコンヌマクローを持ってくることで、もしアローラロコンが倒されても一旦ヌマクローに進化してラグラージを待つといった動きが可能。

アローラロコンが生き残れば、アローラキュウコンに進化してふしぎなみちびきからふしぎなアメポケモン通信を持ってきて、ヌマクローを山札に返しつつラグラージを持ってくる、といったことができる。

使い勝手が非常に良く、アローラキュウコンを1枚だけ入れる構築の場合、アロキュウサイド落ち考慮で1進化を1枚だけ入れるという選択肢も全然アリだなあと思った。

ミズゴロウ】×2

ラグラージの進化元。

実は1エネで水エネルギーを3枚持ってこれるので、わりと最序盤にワザを使うことがある。

ラグラージと同じ理由で2枚。


【ヌオー】【ウパー】×2

エネルギーの管理を楽にするカード。

ベンチのカメッチャマを回復させるためにつけたエネルギーを前に動かしてGXワザを使う際に便利。

また、アクアパッチと合わせることで攻撃を始めるターンを1ターン早められるようになる。

カメッチャマは3エネ始動なので、2ターン目に攻撃できれば完璧。

盤面に1枚あればいいので、サイド落ち考慮で2枚。


アローラキュウコンGX】×1

1ゲーム中に1枚しか使わず、1回も使わないゲームもあるので1枚だけ採用。

ふしぎなアメポケモン通信、場合によってはアクアパッチやこだわりハチマキを持ってくることもできるので、動きの安定化に大きく貢献する。


アローラロコン】×2

割りと進化ポケモンを集めたいデッキなので採用。

せせらぎの丘から出てきてくれるので、扱いも非常に容易。

ジャッジマンややぶれかぶれを心理的に誘発してしまうのが唯一の欠点か。

序盤に1枚使いたいのでサイド落ち考慮で2枚。


カプ・テテフGX】×2

デッキを動かす最強カード。

大量のエネルギーを自由に動かせるデッキなので、エナジードライブがやたら強い。

最初の番は展開してリーリエを使いたいので、その安定化のためにサイド落ち考慮で2枚採用。



●グッズ


【アクアパッチ】×4

ヌオーと合わせて2ターン目にカメッチャマを動かすカード。

2枚目以降は基本的にエネを抱えたポケモンが倒されたあとに使うので、殴り始めてからは若干お荷物になる。

しかし、2ターン目までに1枚絶対使いたいので、しっかり引けるように4枚採用。


【ハイパーボール】×3

主に進化ポケモンを持ってくる場合に使う。

手札を能動的にトラッシュできるので、これで水エネを1枚捨てておきたい。

4枚だとトラッシュしたくないカードもトラッシュせざるを得ない場面にしばしば遭遇したので、3枚に減らした。


ポケモン通信】×2

手札をトラッシュせずに好きなポケモンを持ってこれるという強みがデッキにマッチしたため、採用。

先述のヌマクローを戻してラグラージを持ってくる動きや、せせらぎの丘で出せるポケモンを戻して進化ポケモンをサーチする動きなど、展開の滑らかさに直結している。

手札にポケモンがいないと使えないというデメリットもあるため3枚目はハイパーボールになったが、序盤の展開後やアローラキュウコンでサーチしたあとはもう必要ないカードなので、2枚で正解だった。


【ネストボール】×2

序盤に1枚使えればいいので2枚だけ採用。

基本的に初ターンはミズゴロウアローラロコン、ウパーを並べたいので、スタートで1体にせせらぎの丘で1体、そしてネストボールで1体、といったイメージ。

ベンチが埋まりやすいのもあり、後半はかなり腐るのでこの枚数がちょうどよい。


【こだわりハチマキ】×2

カメッチャマのGXワザ250+30でメガヤミバンギまでワンパン圏内に入れたり、ラグラージの3エネハイドロポンプ140+30でケルディオGXをワンパンしたりと、強力なポケモンを倒すのに活躍する。

つけたポケモンはしばらく生き残ることが多いので、引きすぎを嫌って2枚だけ採用。


ふしぎなアメ】×1

ふしぎなアメを1枚だけ採用しているデッキなど過去にいくつあっただろう?

構築したてのころは2枚入っていたが、1枚使ったあと完全に腐るのが嫌でいろいろと模索していたところ、ヌマクロー1枚と入れ替えという発想に至った。

ポケモンの枚数が増えたことでポケモン通信が使いやすくなり、枠の都合で1枚しか入れられなかったアローラキュウコンがサイド落ちした際の別ルートをつくることができたので、ここを1枚減らしたのは正解だったと思う。


【レスキュータンカ】×1

倒されたヌオーを戻したり、カプ・テテフGXを拾ってグズマを持ってきたり、後半いろいろと仕事がある。

序盤はほぼ使わないので、1枚だけ採用。入れすぎると事故を起こす。


【フィールドブロアー】×1

回復1回分をほぼ帳消しにするのろいのおふだや、ダッシュポーチで回復ループする方のカメッチャマデッキに対応するために採用。

これも入れすぎると事故に繋がるカードなので、1枚だけ採用。


【リセットスタンプ】×1

ターンを稼ぐカード。

ただターンを稼ぐだけならカメッチャマのワザによる回復も非常に強力なのだが、引かれたくないカード(主にグズマ)があるときはこのカードで時間を稼ぐ。

終盤に1枚あればいいので、1枚だけ採用。



●サポート


【シロナ】×4

汎用ドローサポート。

アクアパッチやスタンプ、タンカといったカードが手札にたまりやすく、進化ポケモンも多いので縦引きより優先した。

2進化ポケモンが入っているので本来ならリシャッフル系は敬遠されがちだが、ヌマクローを採用したおかげでそれもある程度解決し、非常に強力なドローサポートとして使えるようになった。

弱い点がないのでしっかり4枚採用。


【リーリエ】×3

初ターンの展開を強くするカード。

ラグラージまで進化できてしまうとほとんど使わないため4枚採用とはならなかったが、カプ・テテフGXを使わずに初手リーリエできると非常に強いので、わりとしっかりめに枚数を積んだ。


グズマ】×3

ヌオーのおかげでベンチのアタッカーにエネルギーがついていなくてもすぐに攻撃できるようになるので、このカードも非常に使いやすい。

このデッキでは、グレートキャッチャーでGXポケモンを狙うより的確にシステムポケモンカラマネロニャビーベベノム等)を狙った方が強いので、非GXでも狙えるグズマを採用した。


【フウとラン】×2

ラグラージが育ったあとは手札が潤沢になり、ドローサポートを使わなくてもいいターンが出てくる。

そこで「テテフでサーチできるポケモンいれかえ」として序盤の事故率低減も狙いつつこのカードを採用した。

フーパケルディオGXを前に出されたとき、すぐにラグラージにチェンジしたいので、この特長が役に立つ場面が多かった。

サポートやドローカードの枚数調整も兼ねて2枚採用。



●スタジアム


【せせらぎの丘】×3

ネストボールと枠を競い合ったが、戒めの祠やブラックマーケット等を剥がすことができ、場に残ればネストボール2枚分の働きをするこちらを多く採用。

展開後もトラッシュせずに抱えておき、相手が有効なスタジアムを出したらすぐに切り返せるようにしておきたい。



●エネルギー


【基本みずエネルギー】×11

何度も回して調整した結果、この枚数が一番ちょうどよかった。

具体的には、6エネ抱えてGXワザを撃ったカメッチャマが返しの番に倒された場面、サイド2枚落ち考慮しても手元に3枚残る、といった感じ。

1枚エネルギー回収にしていたときもあったが、現物がある方が強かった。

やはり、ある程度枚数を要求するカードを採用する場合は、それを複数回収するカードを1枚入れるより現物を1枚増やした方が動きやすくなり、デッキとして強くなると感じる。








以上が各種カードの採用理由・解説となる。


カメックス&ポッチャマGXが公式から発表され、いざデッキの型を考える際、ぼんやりと「いろいろなデッキに対応したい」というのがあった。

そこでカメッチャマの欠点をいくつか洗い出し、それを補えるポケモンを探した結果、ラグラージに行き着いた。

その欠点が以下3点。


①GXワザ使用後、200ダメージ以上が出なくなる

②手札にエネルギーを抱える必要がある

フーパケルディオGXを突破できない


これらの欠点を全て解決できるのがラグラージだった。

ここに動きの要となるヌオーを合わせ、2進化と1進化を両立させるためにアロキュウラインを採用。

紆余曲折あって現在の構築になった、という感じ。

非常に自信はあったが、思うように結果が出ず、今回供養という形になった。

自信があっただけに結果を出せなかったのは悔しいが、またひとつデッキ構築のノウハウを得られたので、いい経験になったかなあと思う。

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(楽しい時間をありがとう)



明日8月2日は「ドリームリーグ」の発売日なので、新環境に向けてまた新しいデッキを考えていきたい。




今回はここまで。



では。

【ポケカ】「グレイシア×シャワーズ(グレシャワ)」デッキ解説

こんにちは。

Ryoです。


今回は、最近好きで使っている「グレイシアGX」と「シャワーズGX」を組み合わせたデッキ、通称「グレシャワ」の解説をしていきたい。

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凛々しい……。





先日地元に帰った際に、コンビニでたまたま「ウルトラシャイニー」が売ってたので、勢いで買ってみたところ……


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なんと色違いのグレイシアGXが!!!

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グレイシアGXは、特性によって相手のポケモンGX・EXの特性を消すことができるので、流行中のゾロアークGXの「とりひき」やペルシアンGXの「キャットウォーク」、ミュウツー&ミュウGXの「パーフェクション」、カプ・テテフGXの「ワンダータッチ」、デデンネGXの「デデチェンジ」等、ゲームの根幹を担う強力な特性に対して非常に有効なのだ。

また、グレイシアはゲームではこおりタイプだが、ポケモンカードにおいてはこおりタイプはみずタイプと同様に扱われるため、同じブイズでみずたいぷの「シャワーズGX」と組み合わせられる。

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特性「うるおいのしずく」でバトル場のみずポケモンのHPを30回復し、ついているみずエネルギーの数だけ火力が上がる「ハイドロポンプ」を持ち、GXワザの全体回復でばらまきにも強い。

総じて継続戦闘能力に優れ、ターンを稼いでエネルギーをためて火力を出す、というのが想定されている使い方だろう。


この2枚を組み合わせることによって、特性による回復と特性封じでゲームをコントロールしながら、グレイシアGXの「フロストバレット」によってダメージが蓄積したポケモンを引きずり出して「ハイドロポンプ」で倒す、という動きが可能になる。

エネルギーの供給にはヌオーの「おしながす」を用いれば、グレイシアGXについていた3つのみずエネルギーをシャワーズGXに乗せて「ハイドロポンプ」の火力を上げられる。

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せっかくグレイシアGXを持っているし、最近たまたまシャワーズGXのスターターを見つけて購入できたので、イラストも綺麗だし使ってみたいなあということでとりあえずデッキを組んでみた。


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この構築に辿り着くまでにかなりの時間を費やした。(そのおかげで全然ブログ書けなかった)

でも、サイド落ちやデッキを動かすカードに関する考えが深まるいい経験になったので、それについては今後是非発信していきたい。

では、1枚1枚解説していこう。




ポケモン


【グレイシアGX】×2

メインアタッカー。

前述の通り、相手の特性を止めて場を支配する。

ワザも強力で、前に90後ろに30を数ターン当て続けることで、シャワーズGXの「ハイドロポンプ」きぜつ圏内に入れることができる。

GXワザも強く、自分でばらまいた30ダメージを有効活用して強引にサイドをとっていける。

場に1枚立てたいのでサイド落ち考慮で2枚。


シャワーズGX】×3

サブアタッカー。

特性で毎ターンバトル場のみずポケモンを30回復できるので、前に出ているグレイシアGXを維持しやすくなり、有利な盤面を保てるようになる。

自身の火力も高く、グレイシアで削った相手のポケモンをしっかり削りきれるダメージを出していける。

GXワザによる戦線維持も強力で、相手によってGXワザを使い分けられるのも強み。

盤面に2枚立てたいので、サイド落ち考慮で3枚。


イーブイエナジーしんか)】×4

重要な進化元。

以前カイリューGXの記事でもちらっと書いたことに似ているが、グレイシアGXとシャワーズGXで進化元を共有できるので、前のグレイシアGX1枚とベンチのシャワーズGX2枚で合計3枚、サイド落ち考慮で4枚とすることができた。


【ヌオー(おしながす)】×2

縁の下の力持ち的な存在。

シャワーズGXの「ハイドロポンプ」の火力を瞬間的に上げたり、ダブル無色エネルギー無しでも2ターン目に「フロストバレット」を撃てるようにしたりと、けっこう重要なポジション。

3エネで「バンデットガード」のフーパを倒せたりできる点も強み。

盤面に1枚あればいいのでサイド落ち考慮で2枚採用。


【ウパー】×2

重要な進化元。

初ターンに出せるか出せないかで、次のターン「フロストバレット」を撃てるかどうかが決まるので、何がなんでもベンチに出したい。

ヌオーと同じ理由で2枚。


マーシャドー(リセットホール)】×1

相手の特性を止めるデッキながら無人発電所の前では無力なので、なくなく採用。

このカードが入ってないと苦しいとはいえ、相手もタイミングも選ぶのでここは1枚。


カプ・テテフGX】×1

実は最後まで採用を渋っていたカード。

折角耐久力が自慢なのにグズマからテテフワンパンで悲しいことになるのを嫌っていた。

しかし、グレイシアシャワーズというデッキを考察していく中で、負け筋を減らすことよりもデッキを動かすことの重要度が高くなってきたので採用に至った。

今となっては絶対に抜けない1枚。


デデンネGX】×1

カプ・テテフGXが入ったので採用を考えた1枚。

デッキを動かすことを重要視した結果このカードも入った。

カプ・テテフGXと同様、グズマからワンパンされるリスクのあるカードだが、ここに攻撃が向くとシャワーズGXによる回復が1ターン分蓄積してバトルポケモンのHPがかなり楽になるので、一概にハイリスクとは言えないところもある。



●グッズ


【ハイパーボール】×4

ヌオーを絶対に持ってくるんだという強い意思の表れ。

カプ・テテフGXやデデンネGXの存在から一瞬プレシャスボールの採用も考えたが、何よりもヌオーが大切なのでこのカードが4枚入った。

アクアパッチを使うためにエネルギーをトラッシュに送るカードでもあるので、この枚数で正解。


【ネストボール】×3

手貼りからの「エナジーしんか」で盤面をつくっていくため、たねポケモンは出しても1ターンに1枚。

なので、スタートをイーブイあるいはウパーとしたときの、ウパー1枚とイーブイ2枚の計3枚のうち2枚と、サイド落ち用で3枚だけ採用。


【アクアパッチ】×4

エネルギー加速カード。

ヌオーと合わせて3エネのワザを2ターン目に使うために採用。

最序盤の動きが、イーブイにエネルギーを手貼りしながらエネルギーをトラッシュに送り、ヌオーを立ててこのカードでエネルギー加速して2ターン目にワザを撃つ、という流れになる。

よって、ゲーム開始2ターン目までに使う1回か2回のドローサポートでしっかり引いてこれるように最大枚数採用。

中盤以降も、何らかの方法でエネルギーをトラッシュしてこのカードで加速し、同ターン中に手貼りもして場のエネルギーを増やしていくという強い動きに関わってくるため、ここは4枚以外ありえないと思う。


【ムキムキダンベル】×4

回復して耐久するデッキなので、一撃を耐えるこれは必須カード。

グレイシアGXがレシリザの「フレアストライク」230ダメージを耐えられるようになったり、ヌオーが現在のタッグチームGXの平均火力である150ダメージで倒れなくなったりと、活躍の場は広い。

GXポケモンから3回以上ワザを受けるなら、こだわりメットの方が実質的なHP上昇量は多い。

しかしグレイシアシャワーズというデッキは、2回耐えて2撃で敵を落とすデッキなので、基本的に3回以上ワザを受ける必要がない。

むしろこの枠をこだわりメットに全振りすると、非GX主軸のデッキに対して非常に脆くなってしまう。(そしてレシリザの「フレアストライク」をグレイシアGXが耐えられなくなる)

なので、このカードが4枚入った。

無論、回復を挟んで3回4回とこちらの攻撃を耐えるデッキもあるが、ベンチの2匹目と交代してヌオーでエネルギーを流せばいいので、そこまで大きな問題ではない。

こだわりメットと合わせて2枚ずつ入れるのはダメなの?と思われるかもしれないが、役割が同じカードについてはバラけさせるより環境を読んでどちらかに寄せた方が強いので、今回は2枚ずつとはしなかった。

この枠は環境に合わせて入れ換えるところなので、正解が常に変動する難しい枠でもある。


【いれかえフロート】×2

次の一撃を耐えられないときに、回復しながらベンチの2匹目と入れ替わるためのカード。

この30回復で一撃を耐えるHPに戻せれば、返しの番のグズマも怖くなくなる。

戦線維持という面では非常に重要なカードで、手負いのアタッカーが1ターン生き延びることができれば、次の番にバトル場に戻して回復することで2ターン分の回復となるので、そこから更に2回攻撃を耐えることすら可能になる。

(そうなってくると相手がGXの場合にムキムキダンベルよりこだわりメットの方が強くなるが、毎試合そのパターンに持っていけるわけでもないのである…)

ゲーム中に1回は絶対、2回目も使えたら強いので、2枚採用。


【フィールドブロアー】×1

相手のこだわりハチマキを剥がして蓄積ダメージを減らすカードと考えれば、このカードの重要さが理解できると思う。

また、無人発電所を剥がす役割も担うので、なくてはならない1枚。

2枚あると事故の要因になるため、1枚だけ採用。


【レスキュータンカ】×1

デッキを動かすためにデデンネGXで仕方なく捨てたポケモンや、倒されたヌオーを回収するためのカード。

グレイシアとイーブイを山札に返してネストボールから手貼りエナジーしんかですぐに後続を立てるのにも使う。

ヌオーはよくグズマで狙われるので、ムキムキダンベルを持たせるとはいえこのカードが必要になる場面が多い。

2枚あると事故の要因になるため、1枚だけ採用。



●サポート


【リーリエ】×4

初ターンの展開がけっこう重要になるので、初ターンを強くするこのカードは4枚採用。

対戦中は手札をどんどん消費するため4枚5枚ドローがざらにある点も、このカードをフルで投入できた理由。

汎用サポートって強いなあって思う。


【シロナ】×3

エナジーしんかのために進化先を山札に返したり、今すぐ使わないカードが多いデッキであるためリシャッフルを入れる必要があったりと、汎用に見えて意外と役割がある。

初ターンはリーリエを使いたい点や、縦引きをしていきたい場面がある点、後述する他のサポートでもリシャッフルができる点も踏まえて3枚採用。


グズマ】×3

勝ちを早めるカード。

グレイシアGXで削ったポケモンを引きずり出してシャワーズGXで倒す、という動きに関わってくる。

デッキを使ってみればわかるが、2枚だと少なく4枚だと多いので3枚採用。

おそらくほとんどのデッキが3枚採用で、相当このカードが大事なデッキかサポート以外で手札を増やす手段が豊富なデッキなら4枚目採用を考えるカードだと思う。


ククイ博士】×1

シャワーズGXの神調整とも呼べるダメージの足りなさを補う。

3エネ弱点込みで届かないレシリザ、4エネで届かないカプ・テテフGX、5エネで届かないゾロアークGX等、有名なところでもけっこう多い。

いずれも1回使えればゲームが大きく動く点、最悪エネルギーを1枚足せば届く点を考慮して1枚採用。

ドローサポートとしては貧弱なので1枚で丁度良かった。


【フウとラン】×1

ドローサポートとしての性能も良いが、このデッキは"ベンチに戻る"という行為が生存と戦線維持に直結するため、枠圧縮の意味も込めて採用。

入れ替えカードは3枚あればまあまあ足りるので、いれかえフロートの枚数も考慮して1枚採用。


【エリカのおもてなし】×1

状況を選ぶカードだが、手札が4枚5枚でも4枚5枚引けるカードとして1枚採用。

状況を選ぶという性質や、手札をかなり消費しなければ連発が難しい点から、1枚だけにとどまった。


【ジャッジマン】×1

手札干渉。

この枠をリセットスタンプにしてもいいが、先攻グレイシアGXジャッジマンで止まるデッキがあったり、戦線維持によって終盤までサイドを取られにくいというデッキの性質から、一応自分のドローにもなるこのカードを採用した。

多用すると自分も動けなくなることがあるので、1枚だけ採用。



●スタジアム


トキワの森】×2

毎ターン場にエネルギーを置いていきたい上に、展開速度がエネルギーを引けるかどうかにかかっているため、このカードを採用。

無人発電所対策で3枚入れていたが、明らかに多すぎたので2枚採用。



●エネルギー


【基本みずエネルギー】×9

トキワの森と合わせて11枚とすることで引きやすくし、サイドに2枚落ちてもシャワーズGXの天井火力が250(ククイ博士やフロストバレットで270に届く数値)を越えられるような絶対数にしたかった。






以上がそれぞれのカードの採用理由となる。

実はこのグレシャワ、かなり試行錯誤が繰り返されたデッキで、一番最初に仮組みしたときは、次のようなレシピだった。

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「さいはい」のヤレユータンやねがいのバトン、マナフィやレッドの挑戦など、いろいろなカードが入っていた。


ヤレユータンは、ドローの弱さが顕著だったのでネストボールから連れてこれるドロー要因として採用。

しかし、ベンチを埋めると非常に動きにくくなることや、ヤレユータンでスタートした際に非常に鈍足になってしまうという点が目立ち、不採用となった。


ねがいのバトンは、グレイシアGXがレシリザの「フレアストライク」をこだわりメットを被っても耐えられないので、バトンを持たせてシャワーズに繋ぎ、4エネで弱点込みワンパンを狙おうという目的で採用。

当初は攻撃を何度も耐えるのがデッキコンセプトかなあと思っていたのでこだわりメットを一緒に採用していたが、その後のデッキ理解の深まりを経てムキムキダンベル4枚となった。


マナフィは、シャワーズGXを1ターンに1枚しか出せないため、ネストボールからすぐに回復要因としてベンチに並べるために採用。

だが、シャワーズGXとの回復量10の差が以外に大きく、ポケカ開発者の数値調整に感服しながらマナフィは抜いた。


レッドの挑戦は、2ターン目にエネルギーをトラッシュしながらアクアパッチを確定で持ってくるために採用。

ヤレユータンとのシナジーもあったため、かなり強いカードだと考えていた。

しかし、1ターンドローを止めてアクアパッチを持ってくるような余裕がなく、普通にドローした方がデッキを動かせることが多かったので、ヤレユータンと一緒に抜けた。

何らかの理由でヤレユータンが必要になったらまた入ってくるカードだと思う。


こんな風に、突き詰めていくにつれていろんなカードが抜けていったが、逆に言えば主にドロー周りの構築の自由度が高く、ポケカの面白さを改めて感じられた。


また、ヤレユータンやねがいのバトン等、デッキに1枚だけのカードが多かったとき、サイド落ちケアとしてグラジオを採用してシャワーズGXの枚数を1枚減らす構築も試みた。

その結果を言えば、シャワーズGXのような複数立てるほど強くなるカードは、サイド落ちケアとしてグラジオを入れるより、デッキの中の絶対数を増やした方が強い、ということになった。

そのため、1枚だけのカードをほとんど抜き、それぞれの枚数を厚めにしながらドローを多めに入れて、デッキを動かすことを重視した構築にした。

グレイシアGXとシャワーズGXを組み合わせた戦術自体がそもそも強かったので、変に1枚だけのカードを増やして小細工するよりはコンセプトの強さを全面に出していく方がデッキとして強くなった。

この辺は本当に大きな良い経験になった。





こんなところかな。

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改めて構築を見てみると、一見テンプレのように見えていろいろな要素が集まってできているんだな、と気付く。

ネットに出回ってるいろいろなデッキのテンプレを研究してみるもの面白いかもしれないね。






今回はここまで。

【ポケカ】「エルフーン超バレット」デッキ解説

こんにちは。

Ryoです。

今回は、最近ずっと触っていた「超バレット」の解説をしていこうと思う。




先日のJCSでは新カードの「ネクロズマ」を引っ提げて大活躍し、今一番強いレシリザに続いて準優勝と、現環境でも非常に強力なデッキタイプの1つ。

その内容はと言うと、「カラマネロ」の「サイコリチャージ」でベンチに出したアタッカーを一瞬で育て上げ、前にいる逃げエネ0のポケモンと入れ替わって殴りにいく、といった感じ。

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この「カラマネロ」をベンチに2、3匹並べて、手貼りと合わせながら"重いけど強力なワザ"を毎ターンのように撃ち込んでいけるのが強み。

トラッシュからエネルギーを加速するので、前に出したアタッカーがやられても、次のアタッカーを用意できればすぐさま攻勢に出られる。

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そこで、後続を供給し続けられるように、"やられても蘇るアタッカー"として「ギラティナ」を起用し、1枚の「ギラティナ」が相手のベンチにダメカンをばらまきながら毎ターン130ダメージを与え続けるのを基本的な動きとしている。

もちろんアタッカーは「ギラティナ」以外にも存在し、相手に合わせてより効果的な攻撃を繰り出していける。

「バレット」の名前の由来は、「銀の弾丸(シルバーバレット)戦術」と呼ばれる相手の弱点に合わせて様々な攻め方をするところからきているのだ。(これについては1つ記事が書けるので、そのうち…)


アタッカーが倒されたあとに前に出る逃げエネ0のポケモンも非常に重要で、返しの番に育てたアタッカーを前に出し直すためのエネルギーを要求しないという点が動きの安定感に繋がる。

この役割は主に、「かいてんひこう」の「カプ・コケコ」や「エスケープボード」をつけた「ジラーチ(ねがいぼし)」に与えられる。

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しかし、昨今のポケモンカードは多くのデッキに「ジラーチ」が採用されているため、その対策として「アブソル」が採用されることが多くなっている。

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たねポケモンの逃げエネを1つ増やすので、後続を育て終えたあとにエネルギーの手貼りや他の入れ替え手段を要求して逃げにくくする、という算段だ。

「カプ・コケコ」もたねポケモンなので、「アブソル」が増えていることを鑑みると"逃げエネ0ポケモン"として採用するのは少し難しい。


そこで私は、「アブソル」に引っ掛からない"進化ポケモン"の中から逃げエネ0ポケモンを探すことにした。


いろいろいた。

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しかしそのどれもが、(当たり前なんだけど)「進化ポケモンである」という宿命を抱えていた。

どういうことかといえば、これらのポケモンたちは全て、場に出すまでにカードを2枚要求してくるのだ。

この「超バレット」というデッキは、山札から進化ポケモンを持ってこられる状況にあるならまず始めに「カラマネロ」を持ってくるデッキだ。

つまり、「アブソル」を避けようと思って進化ポケモンを起用すると、逃げエネ0ポケモンを作るためにたねと1進化を1枚ずつ持ってこなければならず、「カラマネロ」を持ってくるタイミングを1回分失うことになるのだ。


これはまずい。


このままでは、デッキの目的が破綻してしまう。


そう思っていたところに、新弾の「ミラクルツイン」から、救世主が舞い降りた。

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かわいい。


あっ。


エルフーン」である。

特性「でたとこサーチ」は何でも好きなカードを持ってこれるので、これで「カラマネロ」を持ってくることで1回分増えた手間を帳消しにすることができるのだ。

(これを使ってデッキ組みたかったのが本音だなんて言えない……かわいいから仕方ないでしょ……)

これはいける、と思って組んだデッキがこちら。

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一見ごく普通の超バレットだが、それぞれのカードに採用理由がある。

1枚1枚解説していこう。



ポケモン



カラマネロ(サイコリチャージ)】×4

デッキのメインエンジン。
ベンチに3体並べたいので4枚採用。

特に言うことはないが、手貼りする余裕があればベンチに2体でも充分なので、序盤はとりあえず2体立てることを目標にしよう。


マーイーカ】×4

カラマネロの進化元。

初ターンに2枚は場に出しておきたい。

緊急時には「さいみんじゅつ」でワンチャンを狙いにいくこともあるが、基本的にはベンチ待機。

小技として、スタートカードがこのカードだった場合、手貼りして逃げて「モンメンエルフーンの進化元)」と入れ替わることでトラッシュにエネルギーを送れる。

先攻1ターン目でも逃げることはできるので、忘れないようにしたい。


ギラティナ(やぶれたとびら)】×2

メインアタッカー。
特性が非常に強力で、何度倒されても蘇り、相手のベンチにダメカンをばらまく。

「シャドーインパクト」の130ダメージが基本の数字になっているので、相手のHPをよく見て攻撃していく必要がある。

アローラベトベトン(かがくのちから)」の前では蘇ることができないので、他のアタッカーで対処しよう。

1枚あればぐるぐる回るので、サイド落ち考慮で2枚。


エルフーン(でたとこサーチ)】×2

アタッカーが倒されたあとにバトル場に出て、すぐ入れ替わるためのカード。

本来「カラマネロ」を持ってくるタイミングでこのカードを選んでも、特性で持ってこれるのでリカバリーが効く。

唯一の欠点は「ミステリートレジャー」の対象外という点だが、「ハイパーボール」を厚めに入れることである程度補っている。

また、「ハイパーボール」を厚めに入れたことで初動が安定し、初ターンの「リーリエ」が非常に使いやすくなった。

このカードを使うことの強みは、前述の通り「アブソル」に強くなることと、2枚目を作れたときの何でも確定サーチが非常に強力なこと。

また、手札にこのカードとカラマネロ2枚を素で引くという上振れを起こすと、グッズやドローサポートを持ってくるという選択肢も取れるので、その点も強み。

エネルギーも持ってこれるので、カラマネロが2体倒されてベンチに2体だけのタイミングで、ギラティナが攻撃するためのエネルギーが1枚足りないときなんかにその強さが現れる。

ジラーチ」と違って毎ターンサーチはできないが、「グズマ」や「のろいのおふだ」を"確定で"手札に加えられるので、十分差別化可能だろう。

1枚立てば仕事はし続けるので、2枚採用。


モンメン】×2

エルフーンの進化元。

1エネで1枚引けるので、事故を起こしても何とかしてくれるかもしれない。

エルフーンと同じ理由で2枚。


ミミッキュ】×1

対レシリザ用決戦兵器。

レシリザがこちらの「カプ・テテフGX」等を「フレアストライク」230ダメージで倒して来た際、「のろいのおふだ」で40ダメージ与えていれば、2エネで「フレアストライク」をパクってそのままレシリザを倒せる。

それだけで採用価値のあるカードだが、1エネで2枚引けるので事故緩和にも繋がり、対レシリザ戦でなくても活躍する。

これぞまさに「バレット」というカードなので、1枚。


ミュウツーGX】×1

GXワザを使う枠。

エネルギー3つで絶対に200ダメージが出せるので、ギラティナではぎりぎり足りないという場面で活躍する。

「フルバースト」もエネルギーを加速しやすいこのデッキでは、場合によってはGXワザに近いダメージを出せたりするので、非常に強力。

「バレット」枠で1枚。


カプ・テテフGX】×1

言うことあんまりない。

できればベンチに置いといて、「グズマ」の的にしてもらってカラマネロを守りたい。その方が「リセットスタンプ」が活きる。


マーシャドー(リセットホール)】×1

ここもバレット枠。

本当に自由な1枚を入れられるので、好みで変えても全く問題ない。

今回このカードを採用したのは、苦手なあくタイプの「マニュアーゴ」のメインエンジン「アーゴヨン」を1エネで倒せる点と、そもそもスタジアムの枚数が少ないのでレシリザの「巨大なカマド」や各種プリズムスタースタジアム対策という点が大きい。

とっておきの1枚を自由に差し込もう。


●グッズ


ミステリートレジャー】×4

入れない理由がない。

何枚引いても強いので4枚。


【ハイパーボール】×4

エルフーンをサーチできる唯一のカードなので、ここは絶対に4枚。

前述の通り、エルフーンのためにここを4枚にしたことで初ターンカプ・テテフGXからのリーリエが非常に安定するようになった。

手札2枚トラッシュも、ギラティナやエネルギーなど捨てやすいカードが多いので、そこまで重いコストではない。


【ネストボール】×3

展開したいたねポケモンは多いが、ミステリートレジャーやハイパーボールの方が優先度が高いため、序盤に1枚と終盤に1枚使えればいいかなあぐらいの感じで3枚採用。

空撃ちもできるので、ドローサポートを使う際も邪魔にならない。


【のろいのおふだ】×4

カラマネロに続く超重要カード。

相手のポケモンをワンパン(あるいはツーパン)できるかどうかが全てこのカードにかかっているため、うまく使っていく必要がある。

役目を終えたカプ・テテフGXや、攻めにいくときのギラティナにつけるのが主。


ほとんどのデッキの「グズマ」の枚数が3枚で、それに引っ張り出されて倒されるのがカラマネロ2体とカプ・テテフGXというのが基本。

これで取られるサイドが4枚で、あとはギラティナが2回倒されると負ける、ということから、ギラティナ2回分とカプ・テテフGXに1枚、そしてサイド落ち考慮で計4枚採用。


【ポケギア3.0】×3

ベンチを埋めずにサポートをサーチできるカード。

場には基本的にカラマネロ3体とエルフーン1体、アタッカーが1体に場合によってはカプ・テテフGXもいるので、けっこうカツカツな状態。

そんな状況でもドローサポートやグズマをしっかり使っていくために、枠を捻出してこのカードを積み込んだ。

サポートの枚数自体は少なめだが、山札をどんどん削っていけるデッキなので、欲しいサポートに届きやすくはなっている。

また、「ネストボール」同様"持ってこない"という選択肢を取ることも可能なので、「リーリエ」や「シロナ」が活きやすい。

サポートは1ターンに1枚しか使えないというルール上、このカードは引きすぎると弱いので、要所要所で使っていければいいかなあぐらいの感じで、3枚採用。

2枚にして追加のドローサポートやエネくじを積むのもありかもしれない。


【リセットスタンプ】×2

切り返し用の1枚。

非GXのデッキなので、サイドが残り1枚という状況になりやすく、このカードも活きる。

グズマを使われなければ勝ち、エネルギーを引かれなければ勝ち、というような、細い勝ちを拾いにいけるカード。

中盤、カプ・テテフGXが倒されたときに1回と、終盤に詰め用で1回使いたいので、2枚採用。


【レスキュータンカ】×1

倒されたカラマネロを再び作るためのカード。

ほとんどのデッキにグズマは3枚入っているという読みで、そのうち1枚はカプ・テテフGXに、残り2枚はカラマネロに使われる計算。

カラマネロは場に3体置いておきたいカードなので、2回倒されるとなると1体分のリカバリーが必要になる。

そういった経緯で、このカード1枚でカラマネロ1体分のリカバリーを担うことになった。

基本的に相手のグズマの枚数分だけカラマネロが倒されるので、環境にグズマ4枚構築が多いと感じたらこのカードの採用も2枚になるだろう。


【フィールドブロアー】×1

ジラーチについているエスケープボードや、レシリザの巨大なカマドを主に剥がす目的で採用。

1枚だけだが、入っているか入っていないかで相手の動きを止められるかどうかが決まってくることがあるので、どうしても1枚は採用。


●サポート

【シロナ】×4

汎用ドローサポート。

このデッキは手札をどんどん消費していくので、山札が圧縮されてこのカードもどんどん強くなっていく。

なので引く枚数を優先的に考えて、一番多く引けるこのカードをフルで採用。

普通に強いカードをここまでナチュラルに採用できるデッキも珍しいと感じた。


【リーリエ】×4

汎用ドローサポート。

初ターンにいかにマーイーカを並べるかが重要なので、初ターンを強くするこのカードは文句なしの4枚採用。

カプ・テテフGXを使わずに持ってこれると良いが、最悪使ってでも持ってきたいカード。

2ターン目以降も、手札をどんどん消費するので平気で5枚くらいドローさせてくれる。


グズマ】×3

ベンチにダメカンをばらまけるので、狙撃用に採用。

のろいのおふだで40ダメージ乗せたカプ・テテフGXや、一撃与えて逃げられたHP200台を倒すのに役立つ。

「グレートポーション」というデメリット無しのHP50回復が登場したのでギラティナ軸自体がやや向かい風だが、「グレートポーション」の枚数とこのカードの枚数はだいたい同じなので、引けた引けなかったの攻防が行われることになる。

その点、この構築は「ポケギア3.0」を厚めに入れてこのカードにアクセスしやすくすることで、攻防を有利に運びやすくしている。

環境に「グレートポーション」が増えていくようなら、このカードの枚数も増えることになるだろう。


【ジャッジマン】×1

手札干渉による妨害カード。

理想的なことを言えば、カプ・テテフGXが倒されて相手の手札が一気に2枚増えたタイミングで使用したい。

リセットスタンプでも良いが、先攻ジャッジマンや自分のドローとしても使えるカードなので、9枚目のドローサポートとして1枚採用。


【戒めの祠】×1

"ダメカンをばらまく"というデッキのコンセプトに合致するカード。

このカードによる20ダメージで倒せるようになるシーンも多いが、こちらもカプ・テテフGXを出していることが多いので、出すタイミングの難しさから1枚だけ採用。


●エネルギー

【基本超エネルギー】×10枚

ここは感覚。超エネルギーを感じろ。





以上が採用理由だ。

基本的にはギラティナで攻撃し続けていればいいので特段難しいところはないが、ギラティナの特性やのろいのおふだでどこにダメカンを置くかは慣れや経験値がある程度必要。

また、終盤にカラマネロが2体だけになったとき、手貼りで3枚目のエネルギーを供給してあげる必要があるので、"エネルギーを山札に数枚残す"という細かいケアが要求される。

総じて地のデッキパワーが高く、システムの完成度の高さもあって、相性次第では普通にしているだけで勝てることもある。

豪快かつ繊細に攻めていく独特なデッキでもあり、「超バレット中毒」に陥ることも少なくない。

回復を挟んでくるデッキに対しては苦戦を強いられるが、ちまちまダメカンを乗せてミュウツーGXのGXワザで落とすことである程度はケアできる。


是非あなたにも、相手に合わせてポケモンを変える面白さを味わってみて欲しい!

「超バレット」の解説は以上!





エルフーンかわいい!










今回はここまで!

【ポケカ】新カード"ハプウ"入り「カエループ」解説

こんにちは。

Ryoです。

今回は、タッグチームGXスターターデッキに新規収録された「ハプウ」を従来の「カエループ」に採り入れ、どういう感じになったか解説していく。


では行こう!



最近この「カエループ」、特に「メガニウムラグラージ」の組み合わせが癖になってて、何度も何度も1人で回している。

「カエループ」には、「ウツギ博士のレクチャー」「マサキの解析」型と、「ハンサム」「ハンサムホイッスル」型が存在するが、こと「カエループ」に限っては、デッキ圧縮速度の違いもあり「ハンサム」「ハンサムホイッスル」に軍配が上がる。

攻めの鍵となる「超ブーストエネルギー」をサポートで手札に持ってくるためには、「ハンサム」によるドローでなければならないという点も大きい。

しかし、「ハンサム」型は「ネストボール」等を用いて自力で各種たねポケモンを引いてこなければならないため、そのときの引きの良し悪しに展開速度が左右されるという欠点がある。

展開速度を安定させようとすると「ウツギ博士のレクチャー」が入ってくるのだが、前述した通りデッキ圧縮速度の面で「ハンサム」に劣るため、結局殴り始めが遅れてしまう。

そんな「カエループ」の現状を大きく変えるカードが、5月31日発売のタッグチームGXスターターデッキに収録された。

それがこの「ハプウ」である。

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6枚見て2枚手札に加え、残りをトラッシュ。


"残りをトラッシュ"。


このカード、使うだけで絶対に山札を6枚削れるのだ。

これなら、「ウツギ博士のレクチャー」「マサキの解析」型でも、ある程度の速度でデッキ圧縮が可能になる。


つまり、序盤の安定感と殴り始める前のデッキ圧縮を両立できるようになった、というわけだ。


さらに、手札に加える2枚にはカードタイプの指定がないので、「超ブーストエネルギー」であろうと問答無用で手に入れられる。

これを利用しない手はないと考え、既存の「カエループ」を組み直してみた。

ではその、既存の「カエループ」に「ハプウ」を組み込んだ構築を見ていただきたい。

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一見すると何の変哲もない「カエループ」だが、細かいところが変化しているので、1枚1枚詳しく解説していく。



ポケモン


ゲッコウガGX(ふうましゅりけん)】×2

メインアタッカー。
特性「ふうましゅりけん」でダメカンをばらまき、盤面完成までに取られたサイドの巻き返しをはかる。

この特性が優秀で、3回進化させるだけで「ジラーチ」や「カラマネロ」を倒せるので、「おぼろぎり」と合わせてポケモン2匹を同ターンに気絶させることができる。

GXワザも、ベンチに130ダメージを飛ばせるという強力な効果で、「ふうましゅりけん」2回とGXワザでHP190までのポケモンを倒しにいける。

ポケモンカードはHPとワザのダメージ量の調整がカードデザインの段階でかなり綿密にされているが、それを自分に都合の良い調整にできると言えばその強力さがわかるだろう。

殴り始めるまでに1枚は絶対必要で、終盤ベンチに空きができたときにもう1枚出せると奇襲がかけられるので、2枚採用。


ケロマツ】×2

ゲッコウガGX」の進化元だが、「ウツギ博士のレクチャー」を展開の軸にしているためHP60。


ラグラージ(パワードロー)】×3

メインエンジン。
デッキの構造上、2ターン目にこのカードを立てられるかどうかで、殴り始めるターンが1ターン分前後する。

「ウツギ博士のレクチャー」「マサキの解析」型は、その安定性を武器に「ハンサム」「ハンサムホイッスル」型より早くこのカードを場に置き、「パワードロー」1回分多くデッキを圧縮することが目標となる。

ふしぎなアメ」を複数枚引けるかどうかが鍵になってくるが、「マサキの解析」だけでなく今回の目玉の「ハプウ」もアメを持ってこれるカードなので、デッキとしての噛み合わせは良い。

ベンチに2枚立てることが最終目標なので、サイド落ちを考慮して3枚採用だが、倒されたときに手札からすぐに復帰できるように、3枚目を引いてもなるべくトラッシュせずに残しておきたいカードでもある。


ミズゴロウ】×3

ラグラージ」の進化元で、HP60。

枚数や3枚目の扱いはラグラージ参照。

かわいい。


メガニウム(そうじゅくハーブ)】×3

2ターン目に「ラグラージ」と一緒に進化できれば良いが、そう毎回上手く手札が揃うわけでもないので、2ターン目はとりあえず「ラグラージ」を優先する。

2ターン目に「ラグラージ」1枚、3ターン目にこのカード2枚と「ラグラージ」1枚を立ててしまうのが理想的。

HPが150なのがけっこうネックで、タッグチームの中打点にちょうどワンパンされてしまう。

なので、「ラグラージ」の項で書いた3枚目の扱いが最も大事なカードであり、デッキの中心でありながらウィークポイントでもある。


チコリータ】×3

メガニウム」の進化元で、HPは60。

私はワニノコでした。でもかわいい。


アローラキュウコン】×1

ふしぎなアメ」、各種ボール、「ポケギア3.0」からサポートを持ってくる等、多彩な動きを可能にするカード。

アメを引けないときはこのカードに頼るしかない。

場に出たあとは1ターン分の壁として働き、「アセロラ」で帰って「パワードロー」のコストになる。

アメを引けている場合、無理に出さずに「アローラロコン」のまま「みちしるべ」を使っている方が良いこともあるので、臨機応変に対応していく必要がある。

山札を見たときにサイド落ちをチェックするカードの1枚であり、出す出さないに関わらず常に位置は把握しておきたい。


アローラロコン】×2

スタートカード。
このカードでスタートできなくても、レクチャーやボールでベンチに呼び出し、たくさん入っている入れ替えカードでバトル場に出すことができる。

たねポケモンのサーチは容易なので、このカードでは主に進化ポケモンをサーチする。

ワザを使うだけで山札を2枚減らせるので、圧縮としても安定性という面でも非常に強力。

ミズゴロウ」か「チコリータ」でスタートした場合、レクチャーネストでこのカード2枚と「チコリータ」×2枚、「ミズゴロウ」×1枚を揃えることで、いれかえて「みちしるべ」から「アローラキュウコン」に確実に繋がる。

1枚あれば充分仕事はするが、2枚あるとそういった動きが可能になるため、2枚採用。


【ケッキング(はんげき)】×1

ゲッコウガGX」が山札に帰ったあと、バトル場に出て壁役となるポケモン

ダメージを受けると相手にダメカン4つをのせるので、「ゲッコウガGX」の「ふうましゅりけん」と合わせて守りながら攻めることができる。

非GXながらHPが180もある点も大きく、ワンパンしてもとれるサイドは1枚、ワンパンできなきゃダメカンをのせられて「ふうましゅりけん」「おぼろぎり」きぜつ圏内に入れられてしまうという、相手からすれば非常に厄介なカード。

また、無色エネルギー4つで200ダメージを出せるのも強力で、ハチマキと「ふうましゅりけん」と合わせて260ダメージを出してフィニッシャーにもなりうる。

総じてカウンタータイプの「カエループ」にぴったりなカードで、「ケッキング(なまけがお)」「ポリゴンZ(しょきか)」「ラフレシア(にがにがかふん)」に続く新たな壁役として活躍してくれることだろう。


ナマケロ】×1

「ケッキング」の進化元。




●グッズ


【ネストボール】×4

言うことはないと思うが、たねポケモンを展開しなければ始まらないので4枚採用。

盤面が完成したら、空撃ちして山札をチェックするか、「パワードロー」で捨てるカードにするかして
早々にトラッシュに送りたい。


【タイマーボール】×2

手札に欲しい進化ポケモンが多いので、運要素はあるが最大出力が非常に魅力的なこのカードを採用。

手札にアメがある場合、アロキュウからこのカードを2枚とってきて4回コイン投げをする。

手札にアメがない場合は、アロキュウからアメと合わせてとってきて、コイン投げ上振れを狙う。

運要素のあるカードだが、上振れを狙えるという強みがあるとも言え、そこまでの引きが相当悪くない限りオモテ1回でも充分機能する。

アロキュウから2枚とってくることがあるが、アロキュウを使うときはだいたいアメが手札にないので、アメと一緒にとってくる用にサイド落ち考慮で2枚だけ採用。

普通に手撃ちでも強い。


【スーパーボール】×2

「ハンサム」「ハンサムホイッスル」型と異なり、サポートで手札に持ってくるカードが本当に必要なカードだけなため、「ハイパーボール」でトラッシュする手札に余裕がない。

そういった状況でも、手札1枚でポケモンにアクセスできるカードとして、このカードを採用した。

2ターン目に「ラグラージ」を立てることが目標であるこの構築にも、序盤にコストを気にせずポケモンを探しにいけるカードとして非常に噛み合っている。

このカードを上手く使うにはポケモンを多めに入れなければならないが、デッキの特性上ポケモンの枚数がかなり多いので、まさに適役と言える。


ふしぎなアメ】×4

デッキのキーカード。
メガニウム」を出すターンに持っていなければ動けないので、絶対に4枚。

このカードも山札を見たときにサイド落ちチェックしておくカードの1枚。

もしサイドに1枚でもあれば、後述する「グラジオ」が確定サーチになるため、非常に便利。

また、「カエループ」をわかっている対戦相手であれば、間違いなく「メガニウム」を倒しにくる。

なので、連続で「メガニウム」が倒されそうなときのケアとして、たねポケモンを予めベンチに置いてこのカードを抱えておくというプレイングも必要になってくる。

何はともあれ、「マサキの解析」や「ハプウ」で何としても引いておきたいカードである。


ポケモンいれかえ】×4

ベンチに出した「ゲッコウガGX」を前に出して殴りにいかせるカード。

基本的に「ゲッコウガGX」が山札に帰ったあとは「ラグラージ」や「ケッキング」がバトル場にいるため、次のターン攻撃するためには何らかの入れ替え手段が絶対必要になる。

また、デッキに残っている入れ替え手段の数だけしか「ゲッコウガGX」は攻撃できない(厳密には違うんだけど)ので、それなりの枚数が要る。

さらに、序盤にアロコンスタートできなかった場合に、レクチャーやネストで持ってきてこのカードで前に出して「みちしるべ」という動きもできるため、今回は最大の4枚採用した。

他の入れ替え手段は後述する「グズマ」と「アセロラ」なので、このカードを1枚「ともだちてちょう」に変えてもいい。

しかし、少しでも早いターンに安定して盤面を完成させたいので、序盤に「アローラロコン」を前に出すことを優先して、このカードが4枚入っている。


【ポケギア3.0】×4

デッキの枚数を実質的に減らしながら、「カプ・テテフGX」を入れられないことによるサポートの不安定さを補うことができる。

基本的に初ターンに「ウツギ博士のレクチャー」を絶対使いたい上に、それ以降のアメを探すための「ハプウ」「マサキの解析」にも繋げられるので、非常に使い勝手がいい。

従来の構築の「ダートじてんしゃ」と比較すると、こちらはデッキを掘れる枚数が減る代わりに安定感を手にしており、「ゲームすらできずに負けた」という状況を作りにくくしてくれている。

総じて、サポート依存の強いこの構築にとっての縁の下の力持ち的な存在である。

「ウツギ博士のレクチャー」を初ターンに絶対使うんだ!という強い意思を持ったゆえの採用である。

また、「パワードロー」が動き始めたあとも、「ウツギ博士のレクチャー」をとってきてコストにするとデッキ圧縮になるため、後半も無駄がないと考え4枚採用した。


【レスキュータンカ】×2

たねポケモンのうちに倒されたポケモンや、中火力で倒されたメインエンジンたちを回収して立て直すためのカード。

ベンチには常に「ラグラージ」「メガニウム」を2枚ずつ置いておく必要があるので、どこか1つでも欠けたらすぐにリカバリーしなければならない。

終盤、山札を引ききってからなら「ラグラージ」1体を倒されても問題ないが、ベンチのポケモンを倒せる状況なら「メガニウム」を倒すべきなので考慮せず、常にこのカードを抱えておく必要がある。

また、山札を引ききってからは、3枚戻す効果を使って「パワードロー」で全部回収できるので、非常に立て直しやすい。

ゲーム中に1回は必ず使用するので、2枚採用。


【こだわりハチマキ】×1

「ふうましゅりけん」1回分のダメージが、つけるだけで乗る強力なカード。

よく使用される「カプ・テテフGX」を、「おぼろぎり」110+「ふうましゅりけん」30+このカード30でちょうど倒せる。

また、「レシラム&リザードンGX」は弱点をつけるので、このカードをつけた「おぼろぎり」でワンパンできる。

殴り方の幅が広がる非常に重要なカードだが、「ゲッコウガGX」がぐるぐるし始めると1枚しか使わないので1枚だけ採用。

なるべくトラッシュしないように考えてプレイしなければならないが、しょうがないときには捨てる勇気も必要。



●サポート

【ウツギ博士のレクチャー】×4

初ターンに絶対使いたいカードなので4枚投入。

「ハンサム」「ハンサムホイッスル」型もデッキ圧縮の面では強力だが、こちらは安定してポケモンを用意できる点が強力。

アローラロコン」と各種たねポケモンを一緒に持ってこれるだけで充分採用価値はあるのだが、後半腐ってしまってデッキ圧縮に繋がらないという欠点もある。

今回はその欠点を「ハプウ」である程度補えるので、積極的にこのカードを採用することができた。


【マサキの解析】×2

主に「ふしぎなアメ」と「ポケモンいれかえ」を探しにいくカード。

手札に加えられるのがトレーナーズだけだが、「ハプウ」より見れる枚数が1枚多いので、「ふしぎなアメ」が欲しいタイミングではこちらを優先して使う。

「ハンサム」「ハンサムホイッスル」型と「ウツギ博士のレクチャー」「マサキの解析」型というように、レクチャーとはセットで採用される。

「ポケギア3.0」が入っている上に「ハプウ」と選択して使っていくので、2枚で充分機能する。


ハプウ】×2

この構築を組むに至った根拠とも言えるカード。

何度も繰り返すようだが、従来の「ウツギ博士のレクチャー」「マサキの解析」型は、序盤は強いが後半は山札を削れないという欠点を抱えている。

そこで、"大幅に山札を削れるカード"としてこのカードに注目し、序盤の安定感と後半のデッキ圧縮を両立した構築を目指した。

めくれる6枚に若干の運要素はあるものの、相当な片寄りでもない限り、まあまあ許容範囲内の落ち方にとどめてくれる。

攻撃していくのに必要な「ポケモンいれかえ」を4枚、トラッシュのポケモンを回収する「レスキュータンカ」が2枚と、ケアする手段を構築段階からそれなりに用意しているため、どれをトラッシュするか考えるのは比較的楽。

ゲーム中に1枚使えればいいので、2枚の採用となった。

このカード自体はこれからもいろいろなデッキで使われていくと思うので、早めに集めておいた方が良い。


グズマ】【アセロラ】各2枚

ポケモンいれかえ」に次ぐ入れ替え手段。

グズマ」は相手のベンチポケモンを狙いたいとき、「アセロラ」は一撃耐えた「ケッキング」を戻しながら「ゲッコウガGX」を前に出すとき、というように役割が分担されている。

アセロラ」に関しては、「アローラキュウコン」を戻してサイドをキープするためにも使用するので、重要度が高い。

2枚とも勝敗に関わるカードなので、トラッシュを考える際は慎重に。

入れ替えの枚数は、実際にデッキを回せばわかるが、8枚か9枚必要なので、今はこの枚数で調整している。

もう1枚必要だと感じたら、「ポケモンいれかえ」を1枚「ともだちてちょう」に変えればいいだけなので、そこは要調整。


グラジオ】×2

「超ブーストエネルギー」のサイド落ちケア。

山札を見てサイドを把握しておくことで、そのカードが欲しいときの確定サーチにもなる。

ふしぎなアメ」や「ポケモンいれかえ」、「アローラキュウコン」等が主。

1回は使えるタイミングが必ず来るので、回収する必要のあるカードがある場合は、忘れないようにしたい。

1枚必ず使いたいので、2枚採用。


●スタジアム

【戒めの祠】×1

「ブラックマーケット」や「ワンダーラビリンス」等のスタジアムを剥がす用のカード。

ダメカンをのせる効果でありながら、ターンが長引けば長引くほど効果が高まる点が、このデッキの攻め方にマッチしている。

結果的に置くダメカンが1、2個でも、「ふうましゅりけん」を別なポケモンに置く選択肢ができたりするので、意外と侮れない。

剥がしたいスタジアムは相手のデッキに1枚しか入っていないので、1枚だけ採用。


●エネルギー

【超ブーストエネルギー】×1

特に言うことはないが、サイド落ちチェックだけは忘れずに。




以上がデッキの中身の解説となる。

ハプウ」をはじめ、「ウツギ博士のレクチャー」「マサキの解析」型であることや、「ポケギア3.0」の採用、「ポケモンいれかえ」の枚数等に注目していただけると、構築の理解が深まると思う。

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また、この構築に限らず、新カードの「ハプウ」は様々な使い方があると思うので、模索してみるのも楽しいかもしれない。









今回はここまで。

【TCG】ドローの気持ちよさ ~海底鬼面城で快感を共有しよう~

こんにちは。

Ryoです。

今回は、山札からカードを引く行為である「ドロー」の気持ちよさについて語っていく。

特にあなたのためになる情報はないと思うけど、少しだけお付き合いください。





では行こう。







「ドロー」

基本的に、山札(ライブラリ)の一番上から1枚だけカードを取って、手札に加えることを指す。

カードゲームのプレイヤーなら、毎ターン絶対に行っている行為だ。

「ドローフェイズ(遊戯王)」や「ドローステップ(バトスピ)」等、ドローという行為のためだけのタイミングが存在するほど、カードゲームでは重要視されている。

なぜかというと、カードゲームは基本的に手札の中からしかカードをプレイできないので、その選択肢が増える行為というのは勝敗に大きく関わってくるからである。

また、「トップ解決」と呼ばれる、デッキのトップ(一番上)から劣性を1枚で覆すカードを引いてくるという主人公のようなアクションを可能にするのもやはりドローである。

カードゲームプレイヤーである以上は、ドローとは切っても切れない縁があると言えるだろう。


しかしドローは、ターンの初めの1枚だけではない。

「ドローソース」と呼ばれる、山札からカードを引く効果を持ったカードにより、手札を更に増やして相手より優位に戦うことも可能なのだ。

手札のことを「ハンド」と呼び、手札枚数の優位性のことを「ハンドアドバンテージ」と呼ぶ。



今回話したいことは、この「ハンドアドバンテージ」についてだ。

基本的にドローソースは、そのコスト通りの枚数だけカードを引き、手札を増やす。

たとえば、「カードを2枚ドローする」というカードがあった場合、そのカードを手札から使って2枚引くので結果的に手札は1枚増えることになり、ハンドアドバンテージ+1となる。

しかしカードゲームには、通常ではあり得ない枚数ドローできる効果を持つカードが存在する。

真っ先に思い浮かぶのは、こちらの「ハイパーライブラリアン」

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シンクロ召喚をするたびに1枚ドロー」という効果を持っているので、同ターンにシンクロ召喚を繰り返し、30枚ほどの山札をほとんど引ききることができる。

私は、このライブラリアンを使ったソリティアが本当に大好きだ。対戦相手のいない寂しい夜でも、カードゲームが楽しめるのだから。

最終的な手札は20枚弱。遊戯王の手札は5枚が基本なので、いろいろ省いて簡単に言ってしまえばハンドアドバンテージ+15となる。


もう1つ紹介。

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手札を1枚捨てて3枚ドローという破格の効果。

複数体並べて、数ターンにかけてドローを繰り返すことで、最終的な手札は20枚弱にまで増える。

ポケモンカードはハンドアドバンテージが数字としてわかりにくいが、凄まじいアドバンテージであることに違いはない。

このエンニュートも、私の大好きなカードの1枚である。




このように、いろんなカードゲームにおいて、山札を引ききるレベルのドローを実現するカードが実際に存在する。

そういうカードを多用していると、だんだんドローという行為そのものに楽しさや気持ちよさを感じるようになる。

1枚ずつ手札に加えるのも良し、引く枚数を一気に取って手札に加えるのも良し、1枚ずつテーブルの上に取ってから引き寄せるように手札に加えるのも良し。

やがて山札より手札の方が多くなり、実質山札を見ながら戦っている状態になる。

消費しきれないほどの手札を広げて眺め、順番を並び替えてみたり、シャッフルしてみたり……。

「ハンドアドバンテージ」に関わるあらゆる行為が、気持ちよさを伴って襲いかかってくる。

そういう風になってしまう。


だってそうだ。

バスケットボールが好きな人は、シュートを決めるのが気持ちいい。

野球が好きな人は、思いっきりスイングするのが気持ちいい。

ボウリングが好きな人は、ストライクをとるのが気持ちいい。

それと同じように、カードゲームが好きな人は、たくさんドローするのが気持ちいい。

当然のことなんだ。


そんな私から、これを読んでくださっているみなさんに、1枚のカードを紹介したい。

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自分のターンの始めに、対戦相手と自分がカードを引ける効果を持っている。

ゲーム開始直後から使えるカードで、4、5ターン残ればかなりのドローになる。

複数枚並べることもできるので、「海底鬼面城」で「海底鬼面城」を引いてきて、また「海底鬼面城」を引きにいくという動きもできる。

私がデュエルマスターズをメインに遊んでいた頃は、所持していた12枚の「海底鬼面城」を常に全て何らかのデッキで使っていたほど、私はこのカードが大好きだ。

でもこの「海底鬼面城」は、ただたくさんドローするだけのカードではない。

前述した通り、"相手も同じ枚数のドローが可能になる"のだ。

これはつまりどういうことか。

そう、「気持ちよさの共有」である。

本来なら争うべき対戦相手と、快感を共有できるのだ。

こんなに素晴らしいことを、たったの1マナで行えて本当にいいのか!?

いいや!

たったの1マナで行えることに感謝して、我々は海底鬼面城を使い倒すべきだ!!(1マナというのは、デュエルマスターズの中でも最低のコスト)

私はこのカードを生み出したクリエイターを、心の底から尊敬している。

ありがとう、鬼面城。











カードゲームはコミュニケーションのゲーム。

相手と楽しさ、難しさ、そして気持ちよさを共有できるようになれば、より一層カードゲームの深みにハマっていけるだろう。

ぜひみなさんも、たくさんドローしてみてはいかがかな?







今回はここまで。