【ポケカ】新カード"ハプウ"入り「カエループ」解説
こんにちは。
Ryoです。
今回は、タッグチームGXスターターデッキに新規収録された「ハプウ」を従来の「カエループ」に採り入れ、どういう感じになったか解説していく。
では行こう!
最近この「カエループ」、特に「メガニウムラグラージ」の組み合わせが癖になってて、何度も何度も1人で回している。
「カエループ」には、「ウツギ博士のレクチャー」「マサキの解析」型と、「ハンサム」「ハンサムホイッスル」型が存在するが、こと「カエループ」に限っては、デッキ圧縮速度の違いもあり「ハンサム」「ハンサムホイッスル」に軍配が上がる。
攻めの鍵となる「超ブーストエネルギー」をサポートで手札に持ってくるためには、「ハンサム」によるドローでなければならないという点も大きい。
しかし、「ハンサム」型は「ネストボール」等を用いて自力で各種たねポケモンを引いてこなければならないため、そのときの引きの良し悪しに展開速度が左右されるという欠点がある。
展開速度を安定させようとすると「ウツギ博士のレクチャー」が入ってくるのだが、前述した通りデッキ圧縮速度の面で「ハンサム」に劣るため、結局殴り始めが遅れてしまう。
そんな「カエループ」の現状を大きく変えるカードが、5月31日発売のタッグチームGXスターターデッキに収録された。
それがこの「ハプウ」である。
6枚見て2枚手札に加え、残りをトラッシュ。
"残りをトラッシュ"。
このカード、使うだけで絶対に山札を6枚削れるのだ。
これなら、「ウツギ博士のレクチャー」「マサキの解析」型でも、ある程度の速度でデッキ圧縮が可能になる。
つまり、序盤の安定感と殴り始める前のデッキ圧縮を両立できるようになった、というわけだ。
さらに、手札に加える2枚にはカードタイプの指定がないので、「超ブーストエネルギー」であろうと問答無用で手に入れられる。
これを利用しない手はないと考え、既存の「カエループ」を組み直してみた。
ではその、既存の「カエループ」に「ハプウ」を組み込んだ構築を見ていただきたい。
一見すると何の変哲もない「カエループ」だが、細かいところが変化しているので、1枚1枚詳しく解説していく。
●ポケモン
【ゲッコウガGX(ふうましゅりけん)】×2
メインアタッカー。
特性「ふうましゅりけん」でダメカンをばらまき、盤面完成までに取られたサイドの巻き返しをはかる。
この特性が優秀で、3回進化させるだけで「ジラーチ」や「カラマネロ」を倒せるので、「おぼろぎり」と合わせてポケモン2匹を同ターンに気絶させることができる。
GXワザも、ベンチに130ダメージを飛ばせるという強力な効果で、「ふうましゅりけん」2回とGXワザでHP190までのポケモンを倒しにいける。
ポケモンカードはHPとワザのダメージ量の調整がカードデザインの段階でかなり綿密にされているが、それを自分に都合の良い調整にできると言えばその強力さがわかるだろう。
殴り始めるまでに1枚は絶対必要で、終盤ベンチに空きができたときにもう1枚出せると奇襲がかけられるので、2枚採用。
【ケロマツ】×2
「ゲッコウガGX」の進化元だが、「ウツギ博士のレクチャー」を展開の軸にしているためHP60。
【ラグラージ(パワードロー)】×3
メインエンジン。
デッキの構造上、2ターン目にこのカードを立てられるかどうかで、殴り始めるターンが1ターン分前後する。
「ウツギ博士のレクチャー」「マサキの解析」型は、その安定性を武器に「ハンサム」「ハンサムホイッスル」型より早くこのカードを場に置き、「パワードロー」1回分多くデッキを圧縮することが目標となる。
「ふしぎなアメ」を複数枚引けるかどうかが鍵になってくるが、「マサキの解析」だけでなく今回の目玉の「ハプウ」もアメを持ってこれるカードなので、デッキとしての噛み合わせは良い。
ベンチに2枚立てることが最終目標なので、サイド落ちを考慮して3枚採用だが、倒されたときに手札からすぐに復帰できるように、3枚目を引いてもなるべくトラッシュせずに残しておきたいカードでもある。
【ミズゴロウ】×3
「ラグラージ」の進化元で、HP60。
枚数や3枚目の扱いはラグラージ参照。
かわいい。
【メガニウム(そうじゅくハーブ)】×3
2ターン目に「ラグラージ」と一緒に進化できれば良いが、そう毎回上手く手札が揃うわけでもないので、2ターン目はとりあえず「ラグラージ」を優先する。
2ターン目に「ラグラージ」1枚、3ターン目にこのカード2枚と「ラグラージ」1枚を立ててしまうのが理想的。
HPが150なのがけっこうネックで、タッグチームの中打点にちょうどワンパンされてしまう。
なので、「ラグラージ」の項で書いた3枚目の扱いが最も大事なカードであり、デッキの中心でありながらウィークポイントでもある。
【チコリータ】×3
「メガニウム」の進化元で、HPは60。
私はワニノコでした。でもかわいい。
【アローラキュウコン】×1
「ふしぎなアメ」、各種ボール、「ポケギア3.0」からサポートを持ってくる等、多彩な動きを可能にするカード。
アメを引けないときはこのカードに頼るしかない。
場に出たあとは1ターン分の壁として働き、「アセロラ」で帰って「パワードロー」のコストになる。
アメを引けている場合、無理に出さずに「アローラロコン」のまま「みちしるべ」を使っている方が良いこともあるので、臨機応変に対応していく必要がある。
山札を見たときにサイド落ちをチェックするカードの1枚であり、出す出さないに関わらず常に位置は把握しておきたい。
【アローラロコン】×2
スタートカード。
このカードでスタートできなくても、レクチャーやボールでベンチに呼び出し、たくさん入っている入れ替えカードでバトル場に出すことができる。
たねポケモンのサーチは容易なので、このカードでは主に進化ポケモンをサーチする。
ワザを使うだけで山札を2枚減らせるので、圧縮としても安定性という面でも非常に強力。
「ミズゴロウ」か「チコリータ」でスタートした場合、レクチャーネストでこのカード2枚と「チコリータ」×2枚、「ミズゴロウ」×1枚を揃えることで、いれかえて「みちしるべ」から「アローラキュウコン」に確実に繋がる。
1枚あれば充分仕事はするが、2枚あるとそういった動きが可能になるため、2枚採用。
【ケッキング(はんげき)】×1
「ゲッコウガGX」が山札に帰ったあと、バトル場に出て壁役となるポケモン。
ダメージを受けると相手にダメカン4つをのせるので、「ゲッコウガGX」の「ふうましゅりけん」と合わせて守りながら攻めることができる。
非GXながらHPが180もある点も大きく、ワンパンしてもとれるサイドは1枚、ワンパンできなきゃダメカンをのせられて「ふうましゅりけん」「おぼろぎり」きぜつ圏内に入れられてしまうという、相手からすれば非常に厄介なカード。
また、無色エネルギー4つで200ダメージを出せるのも強力で、ハチマキと「ふうましゅりけん」と合わせて260ダメージを出してフィニッシャーにもなりうる。
総じてカウンタータイプの「カエループ」にぴったりなカードで、「ケッキング(なまけがお)」「ポリゴンZ(しょきか)」「ラフレシア(にがにがかふん)」に続く新たな壁役として活躍してくれることだろう。
【ナマケロ】×1
「ケッキング」の進化元。
●グッズ
【ネストボール】×4
言うことはないと思うが、たねポケモンを展開しなければ始まらないので4枚採用。
盤面が完成したら、空撃ちして山札をチェックするか、「パワードロー」で捨てるカードにするかして
早々にトラッシュに送りたい。
【タイマーボール】×2
手札に欲しい進化ポケモンが多いので、運要素はあるが最大出力が非常に魅力的なこのカードを採用。
手札にアメがある場合、アロキュウからこのカードを2枚とってきて4回コイン投げをする。
手札にアメがない場合は、アロキュウからアメと合わせてとってきて、コイン投げ上振れを狙う。
運要素のあるカードだが、上振れを狙えるという強みがあるとも言え、そこまでの引きが相当悪くない限りオモテ1回でも充分機能する。
アロキュウから2枚とってくることがあるが、アロキュウを使うときはだいたいアメが手札にないので、アメと一緒にとってくる用にサイド落ち考慮で2枚だけ採用。
普通に手撃ちでも強い。
【スーパーボール】×2
「ハンサム」「ハンサムホイッスル」型と異なり、サポートで手札に持ってくるカードが本当に必要なカードだけなため、「ハイパーボール」でトラッシュする手札に余裕がない。
そういった状況でも、手札1枚でポケモンにアクセスできるカードとして、このカードを採用した。
2ターン目に「ラグラージ」を立てることが目標であるこの構築にも、序盤にコストを気にせずポケモンを探しにいけるカードとして非常に噛み合っている。
このカードを上手く使うにはポケモンを多めに入れなければならないが、デッキの特性上ポケモンの枚数がかなり多いので、まさに適役と言える。
【ふしぎなアメ】×4
デッキのキーカード。
「メガニウム」を出すターンに持っていなければ動けないので、絶対に4枚。
このカードも山札を見たときにサイド落ちチェックしておくカードの1枚。
もしサイドに1枚でもあれば、後述する「グラジオ」が確定サーチになるため、非常に便利。
また、「カエループ」をわかっている対戦相手であれば、間違いなく「メガニウム」を倒しにくる。
なので、連続で「メガニウム」が倒されそうなときのケアとして、たねポケモンを予めベンチに置いてこのカードを抱えておくというプレイングも必要になってくる。
何はともあれ、「マサキの解析」や「ハプウ」で何としても引いておきたいカードである。
【ポケモンいれかえ】×4
ベンチに出した「ゲッコウガGX」を前に出して殴りにいかせるカード。
基本的に「ゲッコウガGX」が山札に帰ったあとは「ラグラージ」や「ケッキング」がバトル場にいるため、次のターン攻撃するためには何らかの入れ替え手段が絶対必要になる。
また、デッキに残っている入れ替え手段の数だけしか「ゲッコウガGX」は攻撃できない(厳密には違うんだけど)ので、それなりの枚数が要る。
さらに、序盤にアロコンスタートできなかった場合に、レクチャーやネストで持ってきてこのカードで前に出して「みちしるべ」という動きもできるため、今回は最大の4枚採用した。
他の入れ替え手段は後述する「グズマ」と「アセロラ」なので、このカードを1枚「ともだちてちょう」に変えてもいい。
しかし、少しでも早いターンに安定して盤面を完成させたいので、序盤に「アローラロコン」を前に出すことを優先して、このカードが4枚入っている。
【ポケギア3.0】×4
デッキの枚数を実質的に減らしながら、「カプ・テテフGX」を入れられないことによるサポートの不安定さを補うことができる。
基本的に初ターンに「ウツギ博士のレクチャー」を絶対使いたい上に、それ以降のアメを探すための「ハプウ」「マサキの解析」にも繋げられるので、非常に使い勝手がいい。
従来の構築の「ダートじてんしゃ」と比較すると、こちらはデッキを掘れる枚数が減る代わりに安定感を手にしており、「ゲームすらできずに負けた」という状況を作りにくくしてくれている。
総じて、サポート依存の強いこの構築にとっての縁の下の力持ち的な存在である。
「ウツギ博士のレクチャー」を初ターンに絶対使うんだ!という強い意思を持ったゆえの採用である。
また、「パワードロー」が動き始めたあとも、「ウツギ博士のレクチャー」をとってきてコストにするとデッキ圧縮になるため、後半も無駄がないと考え4枚採用した。
【レスキュータンカ】×2
たねポケモンのうちに倒されたポケモンや、中火力で倒されたメインエンジンたちを回収して立て直すためのカード。
ベンチには常に「ラグラージ」「メガニウム」を2枚ずつ置いておく必要があるので、どこか1つでも欠けたらすぐにリカバリーしなければならない。
終盤、山札を引ききってからなら「ラグラージ」1体を倒されても問題ないが、ベンチのポケモンを倒せる状況なら「メガニウム」を倒すべきなので考慮せず、常にこのカードを抱えておく必要がある。
また、山札を引ききってからは、3枚戻す効果を使って「パワードロー」で全部回収できるので、非常に立て直しやすい。
ゲーム中に1回は必ず使用するので、2枚採用。
【こだわりハチマキ】×1
「ふうましゅりけん」1回分のダメージが、つけるだけで乗る強力なカード。
よく使用される「カプ・テテフGX」を、「おぼろぎり」110+「ふうましゅりけん」30+このカード30でちょうど倒せる。
また、「レシラム&リザードンGX」は弱点をつけるので、このカードをつけた「おぼろぎり」でワンパンできる。
殴り方の幅が広がる非常に重要なカードだが、「ゲッコウガGX」がぐるぐるし始めると1枚しか使わないので1枚だけ採用。
なるべくトラッシュしないように考えてプレイしなければならないが、しょうがないときには捨てる勇気も必要。
●サポート
【ウツギ博士のレクチャー】×4
初ターンに絶対使いたいカードなので4枚投入。
「ハンサム」「ハンサムホイッスル」型もデッキ圧縮の面では強力だが、こちらは安定してポケモンを用意できる点が強力。
「アローラロコン」と各種たねポケモンを一緒に持ってこれるだけで充分採用価値はあるのだが、後半腐ってしまってデッキ圧縮に繋がらないという欠点もある。
今回はその欠点を「ハプウ」である程度補えるので、積極的にこのカードを採用することができた。
【マサキの解析】×2
主に「ふしぎなアメ」と「ポケモンいれかえ」を探しにいくカード。
手札に加えられるのがトレーナーズだけだが、「ハプウ」より見れる枚数が1枚多いので、「ふしぎなアメ」が欲しいタイミングではこちらを優先して使う。
「ハンサム」「ハンサムホイッスル」型と「ウツギ博士のレクチャー」「マサキの解析」型というように、レクチャーとはセットで採用される。
「ポケギア3.0」が入っている上に「ハプウ」と選択して使っていくので、2枚で充分機能する。
【ハプウ】×2
この構築を組むに至った根拠とも言えるカード。
何度も繰り返すようだが、従来の「ウツギ博士のレクチャー」「マサキの解析」型は、序盤は強いが後半は山札を削れないという欠点を抱えている。
そこで、"大幅に山札を削れるカード"としてこのカードに注目し、序盤の安定感と後半のデッキ圧縮を両立した構築を目指した。
めくれる6枚に若干の運要素はあるものの、相当な片寄りでもない限り、まあまあ許容範囲内の落ち方にとどめてくれる。
攻撃していくのに必要な「ポケモンいれかえ」を4枚、トラッシュのポケモンを回収する「レスキュータンカ」が2枚と、ケアする手段を構築段階からそれなりに用意しているため、どれをトラッシュするか考えるのは比較的楽。
ゲーム中に1枚使えればいいので、2枚の採用となった。
このカード自体はこれからもいろいろなデッキで使われていくと思うので、早めに集めておいた方が良い。
「ポケモンいれかえ」に次ぐ入れ替え手段。
「グズマ」は相手のベンチポケモンを狙いたいとき、「アセロラ」は一撃耐えた「ケッキング」を戻しながら「ゲッコウガGX」を前に出すとき、というように役割が分担されている。
「アセロラ」に関しては、「アローラキュウコン」を戻してサイドをキープするためにも使用するので、重要度が高い。
2枚とも勝敗に関わるカードなので、トラッシュを考える際は慎重に。
入れ替えの枚数は、実際にデッキを回せばわかるが、8枚か9枚必要なので、今はこの枚数で調整している。
もう1枚必要だと感じたら、「ポケモンいれかえ」を1枚「ともだちてちょう」に変えればいいだけなので、そこは要調整。
【グラジオ】×2
「超ブーストエネルギー」のサイド落ちケア。
山札を見てサイドを把握しておくことで、そのカードが欲しいときの確定サーチにもなる。
「ふしぎなアメ」や「ポケモンいれかえ」、「アローラキュウコン」等が主。
1回は使えるタイミングが必ず来るので、回収する必要のあるカードがある場合は、忘れないようにしたい。
1枚必ず使いたいので、2枚採用。
●スタジアム
【戒めの祠】×1
「ブラックマーケット」や「ワンダーラビリンス」等のスタジアムを剥がす用のカード。
ダメカンをのせる効果でありながら、ターンが長引けば長引くほど効果が高まる点が、このデッキの攻め方にマッチしている。
結果的に置くダメカンが1、2個でも、「ふうましゅりけん」を別なポケモンに置く選択肢ができたりするので、意外と侮れない。
剥がしたいスタジアムは相手のデッキに1枚しか入っていないので、1枚だけ採用。
●エネルギー
【超ブーストエネルギー】×1
特に言うことはないが、サイド落ちチェックだけは忘れずに。
以上がデッキの中身の解説となる。
「ハプウ」をはじめ、「ウツギ博士のレクチャー」「マサキの解析」型であることや、「ポケギア3.0」の採用、「ポケモンいれかえ」の枚数等に注目していただけると、構築の理解が深まると思う。
また、この構築に限らず、新カードの「ハプウ」は様々な使い方があると思うので、模索してみるのも楽しいかもしれない。
今回はここまで。